新人事制度 大阪での報告①~③
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職場で、『つうしん』と題するビラを渡された。「全国労働組合交流センター 全逓労働者部会」というところが発行しているものだ。『つうしん』とは、通信という意味だろう。酔流亭にそれを渡してくれたのは、そこで活動している同僚である。 酔流亭のほうも、自分の書いたものが活字になったときは、それをコピーして何人かの同僚に渡すようにしている。こういう意見交換はいいことだと思う。この『つうしん』に書かれていることについて酔流亭は疑問がいくつもあるのだが、同じ組合員として一緒にやれることがあるなら協力していきたいとも思っている。 そのことを前提とした上で、納得できない点について以下に述べる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この『つうしん』の一面トップ記事の内容は、郵政民営化反対の主張と、この人たちが11月に企画している集会への参加呼びかけである。冒頭に、こうある。 「私たち現場組合員の怒りは、10・1JPエクスプレス実施を阻止しました」 JPエクスプレスとは、郵便の小包部門と日通の宅配業(ペリカン便)とを統合して新会社をたちあげるというものであったが、総務省の認可が下りず予定されていた10月開業は延期になった。けれどもそれは、『つうしん』が書くように「現場組合員の怒り」によってもたらされたのであろうか。酔流亭は否と思う。 その経営見通しがかねてから杜撰であったところにもってきて政権交代(民営化見直し派の進出)もあって、総務省が開業に躊躇いをみせたのである。悔しいことだが現場の力に押されてのものとは、とても言えない。 いったい、日本郵政の目玉戦略を挫折させられるほどに現場組合員の力が強いものであるのなら、「労組交流センター」の人たちだって苦労は無いだろう。事実は、JP労組指導部の労資一体化路線の下で窒息させられているからこそ、「労組交流センター」の人たちも、あるいは酔流亭だって、その現状をどうにか打開したいと骨折っているのではないだろうか。 事実を見ずに法螺を吹くだけでは、戦争中の大本営発表と同じメンタリティだ。 JPエクスプレスのことでもう一つ言っておけば、全部で4ページからなる『つうしん』は、郵政ユニオンが先月決行したストライキについてまるで触れていない。ユニオンはJP労組(旧全逓。全郵政と合併して、この名称に)とは別の組合だからということであろうか。 ユニオンの中心にいる活動家たちがかつて旧全逓を抜けて別労組結成に走ったいきさつについては、酔流亭にも腑に落ちぬ点が無いでもない。しかし、現在のユニオンは少なからぬ数の非正規雇用の社員が結集しており(構成員の4割は非正規雇用という)、今回のストも、非正規雇用社員の「雇い止め」を撤回させることが眼目。正社員の労組活動家がこれを黙殺してよいものか。否、これに連帯し支えるのは、全ての心ある労働者の義務でなければならぬ。つきあいが無いから知らないよというが如き狭い度量は情けない。 また『つうしん』は、国鉄の1047名解雇撤回闘争についても記述している。 「国鉄1047名闘争は・・・・一千人を超える労働者が団結して23年間不屈に闘いぬき、今なお解雇撤回を掲げ勝利しつづけている一大解雇撤回闘争です」 日本語で解雇撤回闘争の勝利という意味は、解雇された労働者が職場に復帰することを言うのである。あの1047名は、残念ながらまだ復職していないからこそ、今なお厳しい生活に耐えて闘いを続けているのではないか。その1047名のほとんどは国労の組合員なのだが、ここでも郵政ユニオンのときと同様、国労という言葉は出てこない。かわって「交流センター」が影響力を持っているJR内の別の組合のことが賞賛されている。まるで、あの1047名が国労ではなく、そっちの組合員であるかのごとく。 これでは、当事者でもない者が事実を偽造して駄法螺を吹いているだけではないか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 以上、ややきつい言い方もしたが、思うところを率直に述べたつもり。反論があれば聴きたいと思う。 なお、郵政の労働現場についての酔流亭の考えは、以下の過去ログに。 ☆『いま郵政現場はどうなっている?』(09年7月8日) ☆『政権交代の情勢で』(09年10月6日)
by suiryutei
| 2009-10-20 10:40
| ニュース・評論
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Comments(2)
Commented
by
saheizi-inokori at 2009-10-20 10:56
西川辞任を働く者に有利な方向に捉えて行けるか、下手をすると一層厳しい締め付けにつながると思います。
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Commented
by
suiryutei at 2009-10-20 20:37
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