新人事制度 大阪での報告①~③
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最近、職場で発行されたビラに載せた文章を転写します。 (以下、ビラの文章です) JP労組の全国大会が一月後に迫ってきました。このごろでは職場でほとんど話題に上ることもなくなってきた全国大会ですが、交渉の妥結承認が今大会で図られようとしている「新たな人事・給与制度」は私たちの賃金のあり方を大きく改悪するもの。無関心ではいられないのに、その内容があまり伝えられていないことも問題です。 では、それはどういう制度か。A・B・C・・・という現在のランク分けを踏襲しつつ、「現状ではまだ格差が足りない」として、格差拡大を通じての賃金ダウンを狙ったものです。まず現在の基本給の3割をカットして、それを成績給にふりむける。 ボーナスでは現状では年0・5月分の格差が、最大で年二か月分の差に。 毎年の昇給では、成績給はAランクから新設されるEランクまで5段階に分けられ、Aにランクされれば5・6号俸(6000円)のアップになりますが、それは社員のうちの5パーセントのみ。Bランクは2・8号俸(3000円)アップですが、これは社員の30パーセント。50パーセントのCランクには昇給はゼロだし、Dランク(15パーセント)に入れられてしまえば1・4号俸(1500円)の賃下げに。Eランク(1パーセント以内)は2・8号俸(3000円)の減です。 つまり社員の半数は成績給では賃金が上がらないし、15パーセントは下げられてしまうのです。 基本給が3割カットされるのですから、中・高年の社員にとっては退職金の大幅減が予想されます。若い社員は、成績給部分での昇給のある僅か35パーセント(A+B)の枠内に入るため・あるいは賃下げされる15パーセントに落ちないため、熾烈な“イス取りゲーム”を、このさき長くやらされることに。 ところで今、郵政の非正規社員の正社員化が大きな話題になっています。亀井静香・郵政改革担当大臣の主導で、約20万人の非正規社員のうち10万人を正規化するというもの。今年11月から採用が始まります。これは明るいニュースだし、私たちも大歓迎です。しかし、前述の「新たな人事・給与制度」が導入されれば、せっかくの正社員化の内実は大きく損なわれてしまうことは明らか。基本給を下げられた上で、成績評価による昇給は少数の社員に限られてしまうのですから。 正社員も非正規社員も手を組んで、「新たな人事・給与制度」反対!という声を上げていきましょう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 上記は、JP労組内の反対派グループが発行しているビラに書いたもの。ただ、酔流亭が渡した原稿がビラでは無断で修正されている箇所がいくつかある。上に転写したのは修正される前の原文である。 修正されたのは、たとえば非正規雇用社員の正社員化について「これは明るいニュースだし、私たちも大歓迎です」と原文には書いたのを「これは一見明るいニュースだし、『正社員化』は誰もが歓迎です」に変えられたところなど。 原文で「私たちも」と主語を明確にしたのは、正社員化について自分たち(ビラの発行者)はどう考えるかをはっきり言わなくてはいけないと考えたからだ。「誰もが」ではそこが曖昧にされてしまう。 職場で同僚と話してみればわかることだが、正社員化を「誰もが歓迎」しているとは残念ながら必ずしも言えないのである。むしろ、正社員化にかかるコストのせいで自分たちの賃金や退職金が削られるのでは、という不安を口にする人は少なくない。マスコミがそう喧伝しているし、正規・非正規のあいだに連帯を育むような運動を労組がこれまで取り組んでこなかった結果でもある。そして、このような状況を転轍するに私たち反対派の力はあまりに弱かった。 「誰もが歓迎」なんて他人事みたいな口をきいていないで、この現実をどう変えていくかに知恵をしぼるべきだろう。まず自分たちの立場をハッキリ出すことから始めなければ。 このビラを発行しているグループの活動家たちとは、以前も似たような問題で面白くないことがあり、しばらく協力関係を切っていた。今回は、「新人事給与制度」の危険な内容が職場でほとんど知られていないという状況を座視できず原稿依頼に応じた。 これからも、こういうやり方については批判しつつ、一緒にやれることがあればやっていきたいと思っている。 ※関連する過去ログとして ☆『郵政、正社員化の陰で』(10年4月9日)
by suiryutei
| 2010-05-14 18:04
| ニュース・評論
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Comments(6)
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saheizi-inokori at 2010-05-14 22:12
ここにいわれている昇給は3割の成績給分についてですか。
残った7割の本人給分は普通に昇給がある? 昇給定年もあるのですか。 平均ベースは? 職務給制度はあるのですか。 賃金体系はいろんな要素から成り立つのでちょっと分からないなあ。
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suiryutei at 2010-05-15 08:48
佐平次さん、おはようございます。
ええ、成績給分についてです。基本給の基礎昇給は現行の7割水準に下げられるようです。昇給ストップは55歳で、だから私なんか、もう上がらない。 情報が現場にあまりおりてこないので私も詳しいことはまだよくわからないのです。これがまた問題なのですが。
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saheizi-inokori at 2010-05-15 10:23
わかりました。賃金制度としてはそれほどとてつもない制度とはいえないかもしれないですね。
問題は平均ベースと、運用がどうなるかです。 きちんとした労務管理が行われないとひどいことになりますね。 管理職の能力、人間力の向上が何よりも大切。それにはトップがどういう志を持っているかがすべてでしょう。 その意味でも亀井だのなんだの政府の介入があってはならないと思います。
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suiryutei at 2010-05-16 09:05
佐平次さん、おはようございます。
基本給3割カットはやはりきついですよ。それに昇給は毎年のことだから、若い社員の間で差は積み重なっていくと相当なものに。それに、首をかしげるような査定は後を絶ちません。
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えみぞう
at 2010-05-16 18:43
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ほかにカットできる経費が山のようにあるのに・・
人材育成もせずに賃金カットから始めるこの方法では企業として先細りになるだけじゃん、と危惧しております。 組合新聞何べん読んでも仕組みがわからん。不透明なまま実施される怖さを感じています。
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suiryutei at 2010-05-16 19:59
えみぞうさん、こんばんは。
本当に、ただ削るだけでは先細りする一方です。 組合の新聞を読んでも、重要なことは書いていないですね。去年の全国大会の討議資料にはある程度書かれているのですが、どれだけの組合員の目に触れたか・・・。
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