新人事制度 大阪での報告①~③
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新聞『思想運動』9月1日発行号に寄せた文章を転写します。 全労連傘下の郵政産業労働組合と、反連合・非全労連の立場に立っていた郵政ユニオン(ナショナル・センターとしては全労協加盟)とが統一を果たして、新たに郵政産業労働者ユニオンが結成された。七月一日のこと。郵産労は公称二千人、ユニオンは約六百人であったから、これを合わせたのが組織人員だ。これで郵政では、全逓と全郵政が五年前に合同した連合系のJP労組(組合員約二四万人)と新労組とが並立することになる。郵産労もユニオンも、元々は旧全逓が労使協調路線に転じていったのに反発して全逓を割って出た少数労組。結成大会には全労連・全労協の双方、それに政党では共産・社民・新社会の各党から挨拶があった。おおよそ全ての左派から祝福を受けてのスタートではある。 まず私自身の立場を明らかにしておかなくてはならない。私はJP労組の組合員である。しかし今年の同労組定期全国大会代議員選挙に立候補(結果は落選)するにあたって掲げた主張であるところの民営化反対・深夜勤反対・非正規雇用社員の正社員化を行え等々は、JP労組本部ではなく郵産労やユニオンの主張に近い。だから「なぜユニオンに行かない?」と問われたことはこれまでも一再ならずある。そんなときは、こう答えてきた。「JP労組の方針を変えるために残っている。少なくとも私の場合はJP労組の外でよりも中でのほうがより有効な活動ができる」。そう考えるのは、かつて私がいた全逓東京中郵支部で郵産労が結成されたときの経過を身近に見ているからである。一九八〇年代なかばのことであった。旧全逓は旧社会党を支持していたが、そのときも社会党への政治カンパとして組合員一人あて二千円の臨時徴収を機関決定した。政党支持は自由だとする共産党員がこれに反発した。 反発するのは当然だと当時の私は思ったし、今もそう思う。労働組合が労働者政党と協力し合うのは当然だが、その協力関係とは機関決定で縛ることによって得るものではない。労組内における党員の誠実かつ献身的活動を通じて内的に形成されていくものでなくてはならぬ。今日のJP労組は、消滅した社会党に換えて民主党を支持しているが、もちろんこんなことは間違っている。だが、当時の全逓の右派幹部たちは、これを勿怪の幸いとばかり共産党員を切りに出たのである。こうした場合の少数派の抵抗はどうあるべきか。自分たちの主張の正しさに固執して組織分裂まで進むもよしとするか。悔しかろうがここは我慢して組織に残るべきだったと私は思う。まして当時、中郵当局は慣行休息の剥奪を狙っていた。中郵では、ことに深夜勤務帯に服務線表を上回る休息時間を、全逓の組織率九割という力を背景として闘い取っていたのだが、これが奪い取られるにあたって労組の分裂が誰を利したかは言うまでもない。そのころの全逓中郵には、労使協調路線に批判的な役員・活動家は共産党員以外にも少なくなかったのに、ほんらい協力し合わなくてはならない両者が組合員の取り合いをめぐって反目させられた。当局はそこにも乗じたのである。 もっとも、今のべたのは30年近く前の私の体験だ。新労組の組合員には当時まだ生まれていない人もいる。郵産労やユニオンに加入するにあたっての動機もひとりひとり違ったはず。たとえば非正規雇用の労働者が雇止めされようとしたとき、JP労組が全く力にならないのにユニオンが親身に動いてくれたとすればユニオンに加入するのは当然である。そういう例が少なからずあるのは知っている。郵産労にも同様のケースがあったろう。 言いたいのは、JP労組内にまだ少なからず残っている良心的組合員と新労組とが、組織攻防で反目するような事態は起こしてはならないということだ。かつて慣行休息剥奪攻撃のさなかに東京中郵で行われたことが全国で繰り返されてはならない。逆に、労組の枠を超えたネットワークを作り出すことができないか。統一に至るまで、郵産労とユニオンは最近三度にわたってストライキ闘争を共同して構えてきた。私はこれに敬意を持つし、今はストどころではないJP労組をしてストをやる労組に変えていくために彼ら(新労組)の闘いを側圧として活用させてもらおうと思う。この先、新労組がストを打つならば、その拠点職場にJP労組組合員として応援に出かけるといったことも追及したい。去年秋、六五歳以上雇止めに抗してユニオン組合員が郵便事業会社を相手に起こした裁判闘争を支援しなくてはと思いつつ、これまで具体的な行動をとっていないことを私は反省しなければならぬ。他方、五月に東京で開催した「福島現地の声を聞く会」は、呼びかけた池田実さんと私、また上京して福島現地の報告をしてくれた方もJP労組員だが、ユニオンのみならず郵産労からも参加があった。こうした取り組みをさらに強めていきたい。 ※関連する過去ログとして ☆『反対派は何をしてきたか・・HOWSでの報告』(09年7月12日)
by suiryutei
| 2012-09-03 12:29
| ニュース・評論
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