新人事制度 大阪での報告①~③
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一昨日の日記に書き忘れていたが、青梅[河鹿園]が開いた「我楽多市」の売り上げ金は、全て『国境なき医師団』に寄付するつもりだとのこと。俳句も嗜む[河鹿園]ご主人は、世の中への目配りも怠っていないようだ。 さて、昨日は五日市からの帰り、立川で南武線に乗り換えて谷保駅で降りた。甲州街道を渡ったところにある谷保天満宮に行く。ここの梅林が見頃になっている。白梅の中に紅梅も三割ほど混じり、あられを散らしたようで美しい。花の香りが強く匂う。小さな梅林だが、多摩川の向こうに多摩丘陵を望むことができる。国立にある中学・高校に通っていた酔流亭は、子供の頃からここへは何度も来たものだ。もっとも、多摩丘陵は宅地化が進んでしまい、子供のころ見た面影はもう無い。天満宮にも、立派な社務所が最近完成した。梅林と境内は昔のままだが。 谷保駅から国立駅に向かって数分歩いて行って右に折れたところに、[きょうや]という蕎麦屋がある。友人から教えられて、初めて訪ねていった。 暖簾が出る10分ほど前に店に着いたので、時間つぶしをしなければならない。[文蔵]に行ってみようということになった。もつ焼き屋である。というより、山口瞳の小説で映画にもTVドラマにもなった『居酒屋兆治』のモデルと言ったほうが話が早い。 [文蔵]に近づくと、前を小柄な老人が歩いている。かなりの高齢だが、足どりは軽やかだ。もしかして・・と思った。すると、暖簾のまだ出ていない[文蔵]に入っていく。間違いない。ドスト氏こと関頑亭さんである。 女房にそのことを言うと、店の入り口に行って[文蔵]主人に「何時から開くのですか」と聞いてくれた。女房にすれば、そうやって酔流亭にドスト氏と口をきくキッカケを作ってくれようとしたのである。 その気持ちは嬉しかったけれど、酔流亭は声をかけることができなかった。街を歩いていて、見知らぬ男から声をかけられるのは、ドスト氏にとってはわずらわしいだろうと、しり込みしてしまったのだ。しかし、元気そうな姿を見られただけでも満足した。山口瞳の生前ならば、彼のエッセイを通じてドスト氏の消息がよくわかり、だから面識が無くても親族の翁のような気がしていたのだが、山口没後は、それがかなわなくなっていたから。 そういえば、谷保天満宮の梅林には山口瞳の立派な文学碑が建っている。 それから[きょうや]に入った。古材を使った店内は穏やかな音楽が流れ、酒肴も酒も蕎麦も、申し分ない。国立の桜は見事だから、その頃、花見をかねて、また来てみたい。
by suiryutei
| 2005-02-27 13:45
| 酒・蕎麦・食関係
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