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映画『ハンナ・アーレント』を観る前に昼食を摂った。上映している岩波ホールは神田神保町にある。すぐ近くの[ランチョン・ビアホール]に行くことにした。 ランチ(日替わりで、その日はメンチカツだった)と、それにやはりビア・ホールだから生ビールを一杯。 ビア・ホールのビールが美味いのは注ぎ方が上手いからだろう。ジョッキの3割近くを占める泡がじつにクリーミィである。 そういえば、つい最近、吉田健一の名前を活字で見かけたぞと、記憶をたぐっていくと今月5日の朝日新聞夕刊であった。 小説家の池澤夏樹さんが同紙で連載(月一度くらいかしら)しているエッセィ『終わりと始まり』に出てきたのである。その回のタイトルは『怒りはどこへ行った』。吉田の名が出てくるところを引用しますね。 フランス革命の後の王党派の反動に対する文化の側の憤りがロマン主義を育てた。ベートーベンにあってバッハにないもの。粗雑で、たった一歩でも横に寄った位置から見れば滑稽に見える。だから例えば吉田健一は十九世紀のヨーロッパを否定した。 保守にしてリベラルにして寛容。 いいかもしれないが、そこに欠けているのは怒りだ。 (中略) だが、化け物のような国際資本に吸血される貧しい国々を思うと、あるいは浮かれる自民党政権とこの国の格差拡大や最下層の困窮を思うと、怒りもまた自分の中の大事な資質であると気づかざるを得ないのだ。 池澤さんのこの連載エッセイを酔流亭はいつも舌なめずりするように愉しみに読んでいる。今回はことに共感した。その前のところでベートーベンだのバッハだの音楽の話になっているので、初め吉田つながりで吉田秀和のことを言っているのかと誤読しかけたけれど、あの音楽評論家が19世紀のヨーロッパを否定していたなんて聞いたことがない。読みかえしてみたら英国好きの文学者のほうであった。
by suiryutei
| 2013-11-15 08:59
| 酒・蕎麦・食関係
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