新人事制度 大阪での報告①~③
最新の記事
タグ
労働(124)
辺野古(46) 郵便局(43) 文学(31) コロナウイルス(31) 韓国(19) 朝鮮半島(12) 映画(11) NHK朝ドラ(10) ひよっこ(9) 大西巨人(9) なつぞら(8) 神田まつや(8) 労働者文学(8) 神聖喜劇(7) 関西生コン労組(6) 狭山事件(6) ブレイディみかこ(6) ケン・ローチ(6) 蕪水亭(6) 最新のコメント
記事ランキング
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
JP労組の定期全国大会にビラ撒きに出かけたとき宿をとったのは市内ではなく、お隣の大府市である。東海道新幹線で名古屋に着いてから、今度はローカル線というか昔ながらの東海道本線に乗り換える。大府駅まで各駅停車で20分ほどであった。17日の夕刻、駅前に建つホテル[アズイン大府]に荷物を置いた。すぐまた名古屋市内に取って返す。名古屋YWCA会館で<郵政の小説・評論・記録を読む会>が企画されていたからである。 労働者文学賞を去年受賞(小説部門)している増田勇さんと、この会のおかげで初めてお会いすることができた。その昨年度受賞作『郵便物裁断』は、静岡県内の郵便局で実際に起きた事件に取材したもの。配り切れなかった郵便物を局長の指示で裁断してしまったのである。絶対的な人員不足・労働強化がすすむ中での労働現場の疲弊と荒廃が浮彫られてくる。こんにちJR北海道などで起きているのと同じ問題が郵便ではこうした形で顕われてきた。 労働者文学の名にふさわしい優れた作品である。が、増田さんが書かれたもので酔流亭にもっとも印象深いのは1986年発表の『内藤さんが死んだ』だ。深夜労働が拡大していく(当時、昭和の数字をとって「59・2合理化」と呼びなされた)なかで、同僚の<内藤さん>が健康を損ね、死んでしまう。福島第一原発事故後のこんにち、低線量被曝と健康破壊の因果関係は存在するとしても、それをを明瞭に立証することがなかなかに困難であるように、深夜労働と内藤さんの死との直接の因果も、これを明らかにすることはむずかしい。 「しかし、死期を早めたことは確実だ。内藤さんだけでなく、深夜労働にたずさわっている人すべてが、自分の身をけずり、日々命をちぢめて仕事をしているのだ。ただ直接殺されることがないから、目に見えるようになっていない。病気という形で目に見えるようになってからではもう遅すぎるのである。労働者は、『深夜労働の原則的廃止』を声を大にして叫ばないといけない。みんなの声が小さすぎるから、全逓全国大会のような結果になってしまうのだ」 (『内藤さんが死んだ』から引用) 今年度の労働者文学賞を受賞(評論・ルポルタージュ部門)することになった『深夜労働』は、この『内藤さんが死んだ』を読んでいなかったら書かれることはなかったろう。先輩からのバトンを引き継ぐことがいくらかはできたとしたならば、酔流亭にとって望外の喜びである。 なお、この会で嬉しかったことのもうひとつは、4・28裁判に勝利した人たちから3人が参加してくれたこと。写真の右から、池田さん・黒瀬さん・神矢さん。
by suiryutei
| 2014-06-24 09:54
| 旅行
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||