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近所の図書館で、この本を借りてきた。 http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ka/0019.html 著者の天木直人さんは2003年、アメリカのイラクへの侵略戦争を当時の小泉政権が支持し続けたことを、我が国の外交官の中でただ一人、公然と批判してレバノン特命全権大使の地位を追われた人である。 Ⅰ.イラク戦争を考える Ⅱ.日米間系を考える Ⅲ.平和外交を考える の三つの章から成っているのだが、第二章「日米関係を考える」の中扉まで読み進んだとき、妙に懐かしいような気分に襲われた。 アメリカ海軍の、当時としては最新鋭だった原子力空母[カールビンソン]が1984年の暮れに横須賀に入港したときの写真が使われているからだ。 ちょうどその頃、父親が心臓の手術を受けた。詳しくは述べないけれど、若い頃から心臓が弱く、加齢とともに衰弱してきていた。危険を伴う手術ではあるがこのまま衰弱死するよりは、ということで決断した手術である。手術の前の家族との面会に、酔流亭は機関紙作成の時間がずれこんで間に合わなかった。そして手術は結果としてはうまくいかなかった。 天木さんの本に掲載された写真(毎日新聞提供)は12月10日の日付になっている。いま仏壇の位牌を確認したら、父親が亡くなったのは13日。正確な命日を忘れていたのだから、死に目に会いそびれたことと共にまことに親不孝な息子と思わざるをえない。 なお、この本はいい本である。2006年出版だから、かれこれ10年たつのに、憲法9条や日米関係について著者が述べていることはそのまま今日に通用すると思う。 ただ一点だけ疑問を呈させてもらうなら、憲法9条をめぐる国民投票について末尾(149ページ)で「・・早く国民投票で改憲を阻止したほうがよいと思えるほどです。その時こそ日本に民主革命が起きる時です。米国の鎖から解き放たれ、自由に空を飛べる日本に生まれ変わる時です」と述べられているのはいささか楽観的に過ぎないであろうか。戦後日本の骨がらみの対米従属については、それまでの記述で充分な説得力を持って語られている。白井聡の最近の論考(『永続敗戦論』)によれば、戦前の天皇制に替わって戦後の国体ともいうべきものになったのが対米従属である。著者もおそらくその認識を是とするだろう。それが一回の国民投票によってひっくり返るであろうか。楽観的であることが著者の美質だと思う。しかし、そこに躓きの懼れはないか。酔流亭は、少なくとも今日の状況ではこの問題での国民投票には慎重にならざるをえない。 とはいえ、くりかえすが、いい本だ。一読を勧めたい。 ※関連する過去ログとして ☆『「さらば日米同盟!」(天木直人)に共感』(10年9月17日)
by suiryutei
| 2015-12-06 09:33
| ニュース・評論
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