新人事制度 大阪での報告①~③
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JP労組の全国大会(神戸ポートピアホール)の二日目(6月2日)に、会場前で撒いたビラです。 この大会に代議員として参加している集配外務の仲間が、こんな声を寄せています。 「私の働いている集配現場では、昨年に実施された区画調整により、大前提とされている『四二〇分一人一区完結』などできる区があるのかというようなめちゃくちゃな調整が行われ、軌道に乗るまでは配置するとされていた混合も自然減を補充しない形で不配置とされています。わずかな補充はあったものの、減員分を埋めるには至っておりません。さらに当局は、『これが定数です』として補充する考えもないようです。しかし、当局も本当に要員が足りていると考えている訳ではないようです。補充については、地方段階で支社は地本に対し、『支社が個局の要員採用を認めないようなことはない』と言っているらしいですが、実際には局が支社に補充のお伺いをたてたら、『そのような要素では補充ではなく配置を工夫して・・・』等というような難癖をつけ却下されている現実があるようです。『昨今の労働力需給バランスの逼迫により雇用確保が困難』等と嘘をつき、支社が意図的に要員を減らしているのは見え見えです」。 疲弊し、荒廃する職場 「このように、要員不足や一人一人の負担増により、ここ数年で職場は一気に荒廃し、あちらこちらで問題がおこり、管理者も追い込まれ、それによってパワハラ的指導が横行し始め、社員は元気をなくし、仕事に来るのが憂鬱になり、メンタルをやられ、職場を去っていく人もたくさん存在しています。頼みの労働組合といえば、そんなことより<組織・共済・みらい研>ばかりを追い求め、『会社でも数字を追われ、組合でも数字を追われたらたまらんわ』と、まじめに頑張っている役員までもが潰されようとしています。労組の署名や動員要請を取り組んでいても、一般の組合員の関心は非常に希薄であり、日々の業務に追われ、疲弊感やあきらめ感が充満しています。労働組合の求心力について本部は『・・職場段階におけるチェック機能の向上が求められることになりますが、経営状況の厳しさ等を理由に適切な是正につなげられず、結果して組織の求心力の低下を招いている状況が多く見られます』として、求心力が低いのは現場の組合役員が悪いと言わんばかりの分析をしていますが、このような状況を改善しない限り、いくら<組織・共済・みらい研>と求めても理解されることはないと思います。『笛吹けども踊らず』がしっくりきすぎて怒りを超えて悲しくなります」。 「私個人としても、何度も役員なんか辞めてしまおうかと考えましたが、辞めても何も変わらないし、少数ではありますが私に期待してくれている仲間もいてくれるので、微力ながら職場改善のために頑張って行こうと考えています。まずは、社員が笑顔で働けているのかが一番大事だと考えています」。 <なんば一色>で終わっていいのか 次に紹介するのは、東海地方で旧全逓の頃から長く支部・分会の運動に関わり、今は継続再雇用で働いている郵便内務の仲間の声です。 「この参議院選を前にした全国大会が二億円(各支部持ち出しを含め)もの組合費を使って<なんば一色>で終わっていいのかと思う。たいがい多くの代議員の発言が『参議院選挙勝利の誓い』で締めくくられることは見え見えである。 そしてその、現場を預かる支部長たちにとって、郵政現場に渦巻く組合離れの現実と参議院選挙など全く盛り上がっていない実態は肌で感じているはずだ。議案書も読まれない。職場に労働組合は見えない。そういう現状の中で<なんば・なんば>はむなしい」。 「労働組合は職場で信頼を得てゆうメイトにも振り向いてもらうべきでしょ。私の郵便課でさえ一〇〇名もの人たちが雇用されている。全国の郵便局には四〇万人以上の労働者が働いている。その労働者一人一人に家族と知人とがいる。しかし私でさえ、JP労組を選挙で推薦する気にならない。 なぜか。本気でこの議案書を読み込んでほしい」。 「期間雇用社員の処遇改善」はされたのか? 「この議案書の一面に、ゆうメイト=期間雇用社員への取り組みで『春闘成果』とある。正社員はボーナス四カ月確保。ゆうメイトは『特別加算』を確保し『格差是正に向けた期間雇用社員の処遇改善は一歩前進したものと判断する』などと述べている。 ベースアップは勝ち取っていない。正社員のボーナス四カ月は、例年の年度末特別加算を含めれば今までと同じである。『春闘の成果』などない。しかしそれよりなにより、期間雇用社員の現実である。 多くのゆうメイトのボーナス計算が平均一カ月×一・三×〇・三=という事をみんなは知っているだろうか? 正社員並みに働くわずかなゆうメイト=日に八時間労働×週五日勤務者でさえ、平均一カ月×一・八×〇・三でしかない。 正社員が夏・冬二カ月ずつもらうところ、正社員と全く同じだけ働く、ゆうメイトフルタイム勤務者で〇・六ヶ月である。それも郵便内務者では正社員よりひと月の給与はずっと安い。最低賃金が東京ほどでない静岡県の郵便内勤ゆうメイトの最高額が、やっと時給一〇〇〇円(窓口や経理担当)。彼女の月額が一六万円としてもボーナスは一〇万円に届かない。 全国に二〇万人近いゆうメイトたちのボーナスは、過去何年来×〇・三の計算式で蔑まされているのだ。果たしてこの数式をそのままに、『一万円を上限とした』特別加算が魅力と言えるだろうか。労働組合の『春闘成果』だろうか。 『喜べ、ゆうメイトたちよ。だから夏の選挙はなんばをよろしく』などと言えるだろうか。 今まで、多くのゆうメイトの方たちは、主人が会社でしっかりボーナスをもらい、主婦のパートの身で『ボーナスは出るだけうれしい』という声はあった。しかし、今や大半のゆうメイトたちは自立しようともがく労働者たちである。 郵便内勤者の時給は、県の最低賃金の引き上げに連動して、上がってきている。春闘でベースアップは無くとも、政府の掛け声で引き上げられている。春闘で<期間雇用社員時給一〇円引き上げ>を勝ち取れなくとも、政府が秋には時給を二〇円上げてくれる」。 スキル評価で時給が下げられた 「こういう現状の、いったいどこに、<ゆうメイトの処遇改善>があるというのか。そしてJP労組の顔としての参議院選の票をお願いする説得力があるというのか。 ついでに『無期労働契約への転換制度』前倒しとは言うが、ゆうメイトたちが正社員に比べて不安定雇用であることに変わりはない。国家公務員で無くなった以上、正規郵便局員だって雇用は不安定であるし、いままでの<半期ごとのスキル評価と契約更新>は、心理的に管理者への服従をもたらせてきている。 私ごとだが、定年後の雇用延長の身でも、年度更新時に局長から辞令をもらうとき『感謝します』と深々と頭を下げる。ゆうメイトたちは半年ごとに、<スキル評価による時給決定>はされるし、『営業ができないから』『作業の評価で』昨年一〇月には多数のゆうメイトの時給が下げられてもいる。 半年ごとに労働条件が変えられる不安は続く。 この春闘結果が『ゆうメイトとの格差是正』と言い切る議案書からは、全くゆうメイトの実態が見えていないとしか言いようがない」。 「夏は<かもめーる>や<お中元ゆうぱっく>を買わされ、冬は年賀ハガキや<お歳暮ゆうぱっく>。契約更新・スキル評価維持のためにゆうメイトたちは圧力をかけられている。だからこそ今一度、ゆうメイトのボーナス計算式×〇・三に気づくべきだ」。 「全国大会は絵空事の発言の羅列で終わらせないでほしい。各支部持ち出し含めた二億円もの組合費を無駄にしないでほしいと願う」。 福島に目を向けよう 最後に、第九回定期全国大会一号議案を読んで気になるのは、一昨年・去年と比べても東日本大震災についての記述が減少していることです。[提案にあたって]の項で「日本郵政株の売却益が復興財源に充当される意味からも、社会的な貢献に向けて堅実な経営推進が求められています」と、株売却にからめて言及されるだけなのです。地震と津波の被害だけでなく放射能にも苦しむ福島は、今年も一顧だにされませんでした。直近に起きた熊本・大分の地震は、この地震列島に原発が乱立していることの危うさをまたも思い知らせているというのに。 JP労組のOBであり、二〇一三年に東京の赤羽郵便局を定年退職してから福島第一原発構内で廃炉作業に従事した池田実さんの日記(『福島原発作業員の記』)が今年二月に刊行されました(『福島原発作業員の記』八月書館)。同書によって廃炉作業の実態を知ることができます。高線量の放射能に曝され、健康に不安を感じながらの労働です。のみならず不充分な安全衛生環境で死亡事故を含む労働災害が多発しています。何重もの下請け構造下に有期雇用で雇われている廃炉作業員たちが労組を自ら起ち上げて声を上げるのはこれまでのところ困難な状況にあることも報告されています。 ここは福島第一原発の外からであっても労働組合が声を上げるときではないでしょうか。政府や電力会社に働きかけることができる組織を持っているのですから。労資協調であれ原発賛成の労組であれ、すくなくとも廃炉作業現場の労働条件改善に向け腰を上げることはできる筈だし、やらなければならないことです。 JP労組は福島を忘れたのか ☆一日目に撒いたビラはこちら http://suyiryutei.exblog.jp/25875287/
by suiryutei
| 2016-06-05 09:14
| ニュース・評論
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Comments(2)
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通りすがりだが
at 2016-11-07 22:59
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もし、静岡で東海大地震が起きて浜岡原発がメルトアウト(強い放射能漏れ)しても地本や労組の幹部などは特に外務の集配営業の労働者に何も労働安全衛生対策(除染則)と防護せずに確定的要素超えてでも脳天気で勤務でしょうね。
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suiryutei at 2016-11-08 08:17
<通りすがりだが>さん、コメントありがとうございます。3.11のあと福島ではそういう状況であり、現在もそうであるようです。
JP労組の地元(福島)の分会は上部に意見を上げていると聞いていますが、取り上げられていないようです。
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