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昨日は暮れに出た雑誌『労働者文学』No.82の合評会があった。開催したのは同誌の発行母体である労働者文学会。 http://rohbun.ciao.jp/page1.html ルポルタージュ部門の佳作『2016夏「大逆事件」の周辺を歩く』(牧子嘉丸)については前に言及したことがある。作中に酔流亭が登場する場面があるのだ。作者の牧子さんは昨日は欠席されていたが、酔流亭はそのことについて討論の中で感謝の意を表明しておいた。作品が優れているのは前に書いたとおり。 http://suyiryutei.exblog.jp/27971116/ 小説部門の佳作『偽装のライン』を書かれた田中創さんはまだ若い方である。ご自身の労働現場での体験を書いている。プラスチック素材の住宅設備部品を加工する工場に、実質は派遣労働なのに業務請負として働いた体験である。製造業に派遣が解禁となったのは2003年で、その直前だったという。そんなふうに偽装の働かされ方をしたのは、派遣よりも業務請負ということにしておいたほうが工場の経営者は使用者責任を負わなくてすむからだろう。いい作品だと思うが、前述のように派遣労働が製造業でも解禁となって久しい。10数年前に遡って当時の偽装を衝くより、派遣労働そのものの問題点を抉ったほうが今日的な意味がより強くなったのではなかろうか。 合評は他の掲載作品についても行なわれて、酔流亭は秋沢陽吉さんの評論『吉本隆明は空っぽ、または吉本隆明的なるもの』のところでも発言した。 たいへん力のある文章である。すくなくとも日本経済が高度成長を達成して以降の吉本は評論の題名通り「空っぽ」になっていたのではないか。経済成長に幻惑されて日本資本主義これで結構というふうになってしまった。たしかにそこそこ豊かになった。しかし、同じとき沖縄はどういう状況であったか。あるいは石牟礼道子さんがつい二日まえ亡くなったけれども水俣では何が行なわれていたか。吉本はそこに目が行かなかったのだろうか。福島在住の秋沢さんが、脱原発の声に対する吉本の愚劣な悪罵を弾劾するのは当然だ。 いっぽう、反体制の運動には、その発想なり行動様式にどうにも空虚で紋切型のところもあるのは事実。吉本がそこを衝くかぎりでは共感されてきたのだろう。虚像がだから膨れ上がっていったのだ。・・・このあたり、昨日は身近な例など挙げながらしゃべったのですが、文章にしようとするとなかなか大変。よって略します。 以前、『吉本隆明の時代』という本を読んだ感想を書いたことがある。貼り付けます。 ★『吉本隆明の時代』(2009年3月25日更新記事) http://suyiryutei.exblog.jp/10547377/
by suiryutei
| 2018-02-12 17:26
| 文学・書評
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