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【映画】 「ミリオンダラー・ベイビー」これは親娘の物語、「モ・クシュラ」にただ涙ボーダ <chaotzuさんにTB> 『ミリオンダラー・ベイビー』を観てきた。その前に読んだいくつかの映画評は、どれも絶賛であったけれど、結末がどうなるかは教えてくれなかった。試合で重傷を負い、全身麻痺となったヒロインは、老トレーナーに自分の命を絶つことを懇請するのである。深く信頼しあう相手から、あんなふうに懇請されたならば、もし自分ならどうするだろうか。永遠に解決をつけられない難題を、観る者の前に映画は投げ出す。 貧しさから脱け出すためにボクシングに打ち込む若者、指導する老トレーナーというのは、その若者が女性だという点に目新しさがあるにしても、今までにもくりかえし描かれてきた物語だろう。朝日の映画評で沢木耕太郎は「いつかどこかで見たような気がするという『概視感』」という言葉を使い、「ほとんど完璧に作られている。だが、傑作ではない」とした。なかなか含蓄のある感想だと思うが、酔流亭の印象はむしろ逆である。イーストウッドは、わからない問題を未完のまま提出しているように思える。 モーガン・フリーマン演じる、ジムの雑役をしている老元ボクサーも味わい深い。彼は最後の試合で片目を失明してしまうのだが、イーストウッドの老トレーナーは試合を途中で放棄していれば失明させなくてすんだと悔いている。それ以来、ボクサーを育ててもタイトルに挑戦させるのに慎重になりすぎてしまうのである。そこでヒロインが力を伸ばしてきたとき、フリーマンはイーストウッドから離れることを彼女に助言するのだ(彼女はそれを拒否するが)。このあたり、背信という言葉では片付けられぬ人間理解の奥の深さを感じる。 かなり重たいけれど、素晴らしい映画である。銀座で観たので、そのあと[いまむら]へ。鱧・鮎・鰹など、初夏の味をたのしむ。梅雨の晴れ間の銀座に吹く夜風は爽やかであった。
by suiryutei
| 2005-06-14 11:30
| 映画・TV
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Comments(4)
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蕎麦喰い師
at 2005-06-14 13:59
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生、死、尊厳、畏敬、喜、怒、現在、過去・・・
老トレーナーがボストンバックに詰めた二本の注射・・ 確かに重いのに、ただ重いだけでない 私も素晴らしい映画に出会えたと思えました。
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suiryutei at 2005-06-14 14:57
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chaotzu at 2005-06-14 22:28
TBありがとうございました。
はなしに全く無理筋がないというか、声高にもならず、それでよけいに心にしみいるものがありました。フリーマンとハートフルな男の子とのエピソードもいいですね。救いを感じました。
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suiryutei at 2005-06-15 12:38
あの映画についてネット上で目にしたものの中で、chaotzuさんの6月7日の日記が一番心に残りましたので、TBさせてもらいました。
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