新人事制度 大阪での報告①~③
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泊り勤務から朝8時過ぎ帰宅。朝食を摂る。NHKの朝の連続ドラマは、ちっとも面白くならないまま、あと一月で終了だ。そのままNHKを流していたら、8時半過ぎから「格差社会」をテーマにした番組が放送された(『生活ほっと』)。 ビデオに登場したのは27歳の女性。旅行代理店の契約社員をしている。月給15万円でボーナス無し。年収は180万円である。風呂もトイレも無い家賃2万8千円のアパートで一人暮らしだ。つつましい生活をしているのに、給料日前には通帳の残高が100円を切ることがあるという。もちろん貯金なんかできない。 彼女は週5日、毎日8時間働いているのである。正社員と変らない。またドイツに留学経験があり、ドイツ語ができる。技能も立派に持っているのだ。それにしては、能力と労働にみあっただけの報酬を得ていない。 フリーターは、親と同居している間は、まだなんとかなる。しかし、親元を離れて一人暮らしを始める、あるいは親が現役を引退すれば、途端に厳しい現実に直面することになる。 格差が拡大していることを否定する論者がいる。政府もそうだ。その場合、格差が拡大しているように「みえる」のは高齢化によるものだと説明される。もともと高齢者というのは所得に格差があるのだから、と。 しかしながら、高齢になれば格差がひろがるものであり、世の中が高齢化社会になりつつあるというのなら、それは日本が格差社会になっていくということではないだろうか。「格差は高齢化によるもの」という説明は、小泉改革路線だけが格差拡大の原因ではないとする論拠とはなりえても、格差は見かけだけだとする根拠にはならないだろう。 さらに、格差拡大を否定する論者も、20代で「だけ」は格差は拡がっていると認めているのである(たとえば大阪大学教授・大竹文雄氏。2/10朝日朝刊)。しかし、そこまでは認めるのなら、格差を見かけだけと強弁するのは、もうやめたほうがよいのではないか。格差拡大の大きな要因であるところのフリーターやニートの増大は、多くは20代前後の現象である。高齢層はもともと格差が大きく、若年労働者層では最近格差が拡がっているというのであれば、格差はまさに拡大しているということだ。 格差拡大が否定できなくなってくると、今度は「格差はよいことだ、必要なことだ」と言い出す(たとえば小泉総理)。 その場合、「苦労した人に収入が増えるのは当然だ」とされる。現実を知らない坊ちゃん政治家は困ったものだ。事実は、資産があるというだけでろくに働かない者が高額の不労所得を得る一方で、額に汗しながら浮かばれない人が急速に増えているのである。 従業員一人あたりの年間給与の変化を見ると、04年度までの10年間で大企業ではわずかに増えて(1.9%)582万円になったが、中小企業は9.8%減の284万円。その差298万円だ。小泉氏らは、中小企業で働く者は怠けている者だと、頭から決めてかかっているのだろうか。
by suiryutei
| 2006-02-28 17:54
| ニュース・評論
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Comments(4)
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saheizi-inokori at 2006-02-28 22:38
小泉は確信犯ですね。弱者切捨て。アメリカはもっとひどいです。
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「きょうや」近くのすずき
at 2006-03-01 08:47
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こういう社会状況のとき、政府は論点を摩り替えるでしょうね。たとえば社会的弱者に対しては、産業の空洞化は労働力の安い「中国」の責任だ、とか、外国人がやってきて日本人の雇用を奪っているとか、ダラダラした若者がいるからダメなのだ、教育から見直して、戦前のように規律ある社会にすれば、みんなが救われるのだとか・・・。
いまは、いかに公務員がいかにダメか、税金の無駄だ、みたいなことを言って公務員労働者と民間労働者と争わせている。本来は、労働者として共闘して格差社会是正のためにアクションを起こすべきなのに、政府のプロパガンダにまんまとひっかかってしまっている。 そろそろ目の色変えて、真剣にならないと憲法まで変えられてしまったら、人権も言論の自由も消え失せてしまう。 ラテンアメリカの革命運動でよく使われる言葉を思い出す。 『自由な祖国か、死か。』
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suiryutei at 2006-03-01 17:39
佐平次さん、コメントおよびトラックバックありがとうございます。「耐震偽造」のことは貴ブログにご指摘のとおりだと思います。
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suiryutei at 2006-03-01 17:43
「きょうや」近くのすずきさん、こんばんは。まったく「政府のプロパガンダにまんまとひっかかってしまった」結果が去年9月11日の選挙でしたね。マスコミも学者の多くも「論点のすりかえ」に加担してしまっています。
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