新人事制度 大阪での報告①~③
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8月6日、61年前に広島に原爆が落とされた同じ日付の日に、姜尚中さんの講演を聴く機会があった(於 豊島公会堂)。 姜さんはまず、この10年間で、これまでの戦後社会とは違う顔つきの社会に世の中がなってきたと切り出した。 格差が拡がっている。たとえば非正規社員の収入は正社員の6割程度。それが固定化されて子の世代へもひきつがれる。平和を語る前に、自分たちの足元が崩れだしているのだ。不安定な生活が、怒りや憎しみをどこかにぶつけたい気分を醸成する。そのような変化を背景として、情動に訴えかける攻撃的な言動が力を持つ時代になってきた。 中間的な共同体(企業・労組・地域など)が崩壊してくると、国家を最後の拠りどころと考えるようになる人々が増えてくる。人々の情動に訴えるポピュリズムとナショナリズムとが結びつく。 姜尚中さんはファシズムという言葉は使わなかったが、これはたしかに危なっかしい情況である。 そして危なっかしいといえば、現在これほど高度な軍事力が集中している地域は東アジアの他には少ない。ここで北朝鮮が暴発したら、どうなるか。なんとしても北を「六者協議」の場に引き戻さなければならない。かつて「追いつめられて」太平洋戦争へと暴発した過去を持つ日本こそ、そのための努力をしなければならぬ。米朝二国会談を実現させ、その間はアメリカは制裁をしない・北朝鮮はミサイル実験をしないと確約させよう。 酔流亭はちゃんとメモをとる習慣が無いので、姜さんの話と酔流亭がそれを聴いて考えたこととがごっちゃになっているが、要旨そのようなことを話されたと思う。 今日、9日は長崎に原爆が落とされた日付。地上にまだ実現されていない平和を、どう作っていったらよいのか、思いを巡らす日としたい。
by suiryutei
| 2006-08-09 17:44
| ニュース・評論
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Comments(7)
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のね子
at 2006-08-09 20:04
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講演要旨、ほぼ実感のままです。漠然とした不安とストレスにいかに対処するかでいっぱいいっぱいの日々。個人的なゆめなんぞは金輪際保障されない未来なのではないか、いう前提にリアリティーがあり、どんどん刹那的に保守的になってゆく自分を感じます。国家をよりどころにするという心性に無縁なわたしにとって、国家は脅威です。情に流されうる人々が、むしろ羨ましい。平和を考えるとき、いかに冷たい頭で、サバイバルのためのディストリビューションとバランスの問題として懸案を片付けてゆけるのか、というふうに発想しますが、そうすんなりゆかなくしてくれているのが、アジア諸国相互の歴史認識のすりあわせを不十分にする感情問題の残存なのでしょうか。頭上に国籍不明のなにかが炸裂して、はいそれま~で~よ、などという未来はパス。ノンポリ庶民のわたしなどは、ただそれだけなのですが。酔流亭さまの公正さと温和なお人柄がにじむ提言に、励まされる思いをしたのはわたしだけでしょうか・・・。
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私も姜尚中は好きです。右派論客も姜さんには一目置いていますね。理路整然と話される、その「理路」はいわば正論そのもので、なかなか対抗できません。(笑)
<情動に訴えかける攻撃的な言動>、最近、そういう本が多く出版されるようになりました。そういうブログもたくさんあります。しかし、そういう傾向に抵抗しているブログもたくさんありますね。読み切れないほどです。 ワーキングプア同士が戦う羽目に陥らないようにしたいですね。 靖国も戦没者霊園も、結局は、支配者同士が仁義を切る場でしょう。 ワーキングプア同士の連帯の場は、やはり、広島だと思います。
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suiryutei at 2006-08-10 08:40
藤田のね子さん、おはようございます。
姜尚中さんの話はちょうど一時間、TVで拝見するのと同じように終始おだやかな語り口でしたが、北朝鮮を六カ国協議に引き戻そうと訴えたときばかりは一段強い語調であったように感じました。 「在日」である自分にとって、北朝鮮や韓国と日本との諍いは、生みの親と育ての親が争っているのを見るようで辛いと述べていたのも印象に残りました。
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suiryutei at 2006-08-10 08:48
きとらさん、おはようございます。
貧しい者が、権力に立ち向かうより、やはり貧しいけれど自分よりはすこしだけ「上」の者に妬みをぶつけるような構図が作られようとしています。郵政民営化にあたっての郵便局員=既得権益者なんていうキャンペーンもそうでした。 私はその郵便局で働いているのですが、職場内でも当局と闘うより職員同士が反目し合うようになりつつある。そうさせぬような連帯を作っていきたいと思っているのですが。
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saheizi-inokori at 2006-08-10 09:06
一つ事件を繰り返し繰り返し報道する。感情的に煽るがごとく。これが根っこに在る不安感や嫉妬心と結びついて集団的ヒステリーにつながっていくような恐ろしさを感じます。米原万里さんも同じ事を云ってます。
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suiryutei at 2006-08-10 10:18
佐平次さん、おはようございます。
単純化と繰り返しには要注意ですね。 それにしても、この頃感じるのは対中感情の悪化です。マスコミが煽っていることもあるし、中国に対する一種のコンプレックスが「強大化する隣国」への恐怖心になるのかなあ。
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suiryutei at 2006-08-10 10:33
追記です。
佐平次さん、トラックバックもありがとうございました。
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