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これだけ情報と交通手段が発達してしまうと、真に“秘湯”と呼べるような温泉は、もう存在しないかもしれない。しかし上州の山中には、ちょっとそう呼んでみたい雰囲気を残す小さな湯宿が、まだいくつも残っている。今回、泊る宿を決めるにあたっては、「日本秘湯を守る会」が発行している『日本の秘湯』というガイドブックを手がかりにした。そのページをめくっているうちに、「ああ、尻焼があったな」と思い至ったのである。 ブログ仲間のむーちょさんがブログに書いているのだ。今年の夏に信州上田に出かけた折、夜中に友人たちと車を飛ばして尻焼まで温泉に入りに行き、川の中から湯が湧いている露天風呂に浸かっていたら、夜空に満天の星が美しかったという。そこで彼女のそのときの日記(『むーちょ写真日記』8/09)に「満天の星とは、野趣満点」というコメントを送ったのであるが、この親父ギャグにむーちょさんはおそらく一瞬、身を引いたのではなかろうか。 それはともかく、われらが泊ったのは関晴館別館という旅館である。尻焼を秘湯たらしめている、その川底から湯が湧いてくる露天風呂(それで尻が熱いので尻焼と呼ばれている)には今回は入らなかった。十月の下旬ともなれば夜は寒いし、宿からすこし歩くし、それにその前降った雨で川が増水して湯もぬるくなっていたらしい。しかし宿にある露天風呂も川べりにあって、充分たのしめた。無色透明のやわらかな湯。飲んでも美味しかった。 若山牧水の『みなかみ紀行』の旅では、この尻焼には泊っていない。帰りに花敷のバス停まで車で送ってもらうときに宿の人に聞いたら、宿は約90年前からあるという。牧水の旅は80数年前であるから、泊るところはあるにはあったことになる。しかし牧水の旅は健脚で一日に数10キロの山路をわけなく歩く旅である。花敷温泉に泊ってしまえば、すぐ近くにもう一泊はできなかったろう。そしてそのときの牧水は、花敷の翌日は四万温泉まで足を延ばし、その地では、もっぱら滞在客を相手の商売をしている宿屋に山旅姿で飛びこんで露骨にひどいあしらいをされ、憤慨したりしている。『みなかみ紀行』中では異色のエピソードである。 宿の食事のことも書いておこう。 面白かったのは、肉が一切出なかったことだ。大抵は鍋とか煮物とか揚げ物の中に、豚とか鶏とか少しは混じっているものだが、野菜と山菜だけ。それ以外では、鯉の洗いと鮎の塩焼きはあった。揚げ物は舞茸のフライ。 土地の六合村というのは「六合ハム」というのが特産品で、酔流亭の近所のスーパーマーケットでも、何軒かあるうち一番高級な食材を扱う店でこれを売っている。だから、朝食にハムサラダでも出るんじゃないかと秘かに期待していたのだが、アテが外れた。 しかし、食事に決して手を抜いているわけではない。夕食には「きびご飯」、朝食には「栗ご飯」が出た。ことに朝の「栗ご飯」(給仕する人は赤飯と呼んでいたが)は美味しくて、ついお代わりをしてしまう。前橋の[手打蕎麦 浅川]での鯨飲鯨食が昼に待っているというのに。 (つづく)
by suiryutei
| 2006-10-31 17:29
| 旅行
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Comments(5)
温泉はねー、こちらではすぐ近くに迷うほどありますからねー。
よその土地の温泉に行くってことがついぞないですね。 同級生が女将をやっている、岩手西和賀の湯川温泉には行きましたが、 あとは混浴も含め(笑)近場で済んじゃってますね。 藤三旅館や大沢ばかりではなく、 台温泉の中にも秘湯っぽいところはありますしね(^-^) でもこうやってみると、あちこち遠征に行ってみるのもいいなぁ。
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suiryutei at 2006-10-31 18:35
風屋さん、こんばんは。
そうですね。岩手の、ことに花巻は温泉の豊富なところ。 中学以来の友人のつれあいは盛岡に実家があるんですが、彼女は子供の頃から家族でどこかに行くというと決まって温泉で、だからもう温泉にはウンザリしているらしい。友人は温泉好きなのに、温泉に行こうと誘っても、いい顔されないそうです。それで私と顔を合わせるたびに「おい、温泉行こうよ」と声をかける。 ウンザリするほど温泉に通ったなんて、こちらに言わせるとうらやましいかぎりですが。
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suiryutei at 2006-11-01 18:22
風屋さん、こんばんは。
いいな、いいな。 もう20年ほども前ですがNHK時代劇で『真田太平記』が放送されたとき、上田城に暮らす真田家の人たちがいかにも近所の銭湯にでも行くような感じで別所温泉に浸かりに行く場面がありました。しかし考えてみれば自動車なんか無かった戦国時代、別所がいかに上田の奥座敷といっても、馬で駆けても一時間以上はかかったでしょう。 その点、風屋さんのところから花巻郊外の温泉へは、本当に10分で行けるんですもんね。
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hanamaki3 at 2006-11-02 15:14
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