新人事制度 大阪での報告①~③
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4日の朝、勤務を終え、あれこれ雑用を済ませて、神田駅に降りたのは10時半ころ。泊まり勤務の連続が終わった最後の朝は、たいてい蕎麦の[まつや]で一杯やることにしている。暖簾が掛かるのは11時だ。まだ少し時間がある。 [高山珈琲店]に寄ることにした。神田須田町の交差点近くの裏通りにひっそりある。ここのコーヒーは美味い。 カフェ・オレを飲みながら、店に置いてある新聞に目を通す。スポーツ紙の他には読売と産経があった。 この日のニュースというと、やはり久間防衛相辞任のことである。かつて昭和天皇も原爆投下のことを「戦争中ということもあり、やむをえない」という意味のことを言っていたと、読売の記事にあったのが目に留まった。 75年10月に行われた記者会見でのことだ。そのときの人々の反応はどうだったろう。 酔流亭のことで言えば、20歳であった。その年の10月というのは、ちょうど就職して働き始めた月である。おそらく自分の身の回りのことで頭がいっぱいで、そのニュースにもたいした関心を持たなかったのではないか。 被爆地はもちろん、かなりの国民は失望したと思う。しかし今回の久間発言のような騒ぎにはならなかったと記憶する。もちろん戦後の天皇は国民のシンボルであるから、政治には関わらない。現職の閣僚の発言とは違う。その点で世論が抑制的であったということはあるだろう。そうだとしても、やはり次のことは言えると思う。 つまり、今回の久間氏と似たようなことを言っても、それが天皇の口から出たものなら問題にしたり追及したりしづらい雰囲気がこの世の中にはあるのだ。 しかし、あれは天皇として口にしてはいけないことであった。 知られているように、戦争末期、日本の指導層はポツダム宣言受け入れを躊躇って時間を空費し、そのあいだに広島と長崎に原爆が投下され、ソ連も参戦した。なぜ降伏を躊躇ったか。国体を護持できるかどうかにこだわったからだ。国体護持とは、天皇制を維持できるかということである。そのあいだに様々な駆け引きや思惑があったろうが、天皇制を守るために広島・長崎が犠牲にされたという面があるのは明らかだろう。その当の天皇ご本人が原爆投下を「やむをえなかった」などと言ってはいけない。 しかし、今回の久間発言に対してのように人々があの天皇発言を問題にしたら、どうなったろうか。参考になるのは本島等・元長崎市長の例だろう。昭和の終わりが近づいたころ、昭和天皇に戦争責任ありと市議会で答弁するや、彼のところには脅迫が殺到した。ついにはピストルの実弾まで飛んできて瀕死の重傷を負ったのである。 私たちはこういう世の中に生きている。 今回、久間氏を辞任させたのは被爆国としての反核世論の強さである。これはよいことだ。しかし、世論にひそむ歪みにも目をそらさずにいたいと思う。
by suiryutei
| 2007-07-06 22:51
| ニュース・評論
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Comments(6)
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saheizi-inokori at 2007-07-06 23:12
仰るとおりですね。様子を窺って自らに火の粉は飛ばないと安心したからマスコミもあれだけ書いたと思います。
天皇の発言だったら「お心の内を察すると、、」みたいな論調になりかねない。ますますそういう空気を感じます。それは政治向きのことばかりではなく身の回りのこと、地域の問題、車内の、社内の問題、小さなことでもタブーに近い話題が増えつつあるように思います。 群れから脱落したくない、その気持ちが支配的な時代になりつつあるようです。
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suiryutei at 2007-07-07 09:25
佐平次さん、おはようございます。
こんな小さな個人的ブログでさえ、天皇に対して批判的なことを書くのは、ちょっと覚悟が要るようなところがあります。しかし、そこを打破していかないといけないのでしょうね。それにしても、あのときの本島市長への攻撃の凄まじさは、今も記憶に強烈です。
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高麗山
at 2007-07-07 10:38
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酔流亭さん初めまして。
私も、改憲論のブログに、”賛成、賛成”と言うが、第一章も含めて、改憲すると言う意味かと質問すると、100パーセント黙殺されてしまいます!
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suiryutei at 2007-07-07 11:08
高麗山さん、はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
違う意見とキチンと討論するのが我々はニガテですからね。 私なんかも、これは怪しいと思われるようなコメント(過去にトラブッた相手が名前を変えて書き込んだような・・)には知らん顔しちゃうこともありますが、そうでなければちゃんと議論していきたい。 ブログが、そういう“広場”になっていけばいいと思っています。
小さな商売をやっていると、「理想」と「現実」の狭間で迷うことがある。いろいろなタブーが私の周りにある。タブーの前で無力になることも少なくない。ささやかな抵抗として、「同意」だけはしない、「否定も肯定もしない」という態度を選択する場合が多い。正体バレバレの愚ブログでも、取り上げたいテーマもいくつかあるが、タブーの前では逡巡することが多い。しかし、貴ブログのコメントの中では「本音」を記したいと思っている。
「若干のズレ」があっても。
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suiryutei at 2007-07-08 08:58
umeさん、おはようございます。七夕の昨夜、直江津のお天気はどうだったでしょうか。関東は曇り。星は見えませんでした。
私も、自分の職場では沈黙を通すことが、とくにこの頃は多いです。経営側に対しても労組の主流に対しても、これもひとつの態度表明だと思っていますが・・・。 「ズレ」はあって当然というか、無ければかえっておかしいですから、これからもよろしくおねがいします。
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