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「2003年組の同期でしたね」。 Mさんの御通夜の帰りに寄った居酒屋で、「フォーラム色川」事務局のスタッフにそう言われた。 その年の春、色川大吉さんの講演会が中野サンプラザで開かれたのである。これを聴きに行ったことが、Mさんも酔流亭も「フォーラム色川」と繋がりが出来た最初だった。 「イラクの戦争、明治の青春」という題の講演だったと記憶する。当時はまだブログを始めていなかったから、うろ覚えの記憶だが。 「このふたつをくっつけるなんて、無茶なんですよ」と色川さんが苦笑していたのは覚えている。イラク戦争が起きた年であった。色川大吉さんの専門は明治時代の自由民権運動の研究だが、市民運動・反戦運動にも積極的に関わってきた方である。 やがてMさんも酔流亭も「フォーラム色川」の例会の常連になった。近現代史の勉強をやる会である。例会のあと居酒屋で行われる懇親会が楽しみでもあった。Mさんは学生時代、明治大学で思想史家の故・橋川文三のゼミにいたから、東京経済大学の色川ゼミ出身が多い「フォーラム」の古くからの顔ぶれとは一味違ったところがあった。 そんなMさんと酔流亭がことに親密になったのは、いつ頃からだったろう。いまブログをざっとふりかえってみると、4年前、2006年8月6日に国分寺で高橋哲哉氏を招いての講演会があったときの記事が目に留まった。靖国問題をテーマとしたものだ。 講演会のあと例によって懇親会があり、それがお開きになってから4人ほどで駅前の喫茶店に寄った。こんなヘタ歌がブログに残っている。 夜更けまで島尾敏雄を語り合う五十路六十路の我らが夏は この五十路六十路に酔流亭もMさんも入っている。話題は靖国神社から離れて島尾敏雄の小説『死の刺』のことになっていたのである。そのときはこの短編をまだ読んでいなかった酔流亭は、もっぱら聴き手だったけれど。 Mさんの享年は65。死因は呼吸器系の病気である。 告別式は4月1日の朝10時からだった。この日、昼過ぎから風が強くなり、翌日にかけて首都圏の交通は乱れた。午前中ならば穏やかなうちの出棺だったろう。酔流亭は参列できなかった。花に嵐という言葉が頭に浮かぶ。漢詩の『勧酒』(于 武陵)を井伏鱒二が意訳したものだ。 この杯を受けてくれ どうぞなみなみ注がしておくれ 花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ ※関連する過去ログとして ☆『高橋哲哉さん講演会、盛況でした』(06年8月6日) ☆『今年の桜』(10年4月1日)
by suiryutei
| 2010-04-05 06:45
| 身辺雑記・自然
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