新人事制度 大阪での報告①~③
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『伝送便』誌今月号に載った記事を下に転写します。 ![]() 減る物数、増える労働災害 郵便事業会社新東京支店の年末始は、ヘルメット姿によって象徴されたろうか。ゆうパックを扱う作業場でヘルメットを着用するようになったのが去年11月から。そして年末繁忙へ向けて集められた、去年より250名多い約1000名の短期アルバイト社員のほとんどはゆうパックの職場に配置されたからだ。ゆうパックの作業場は3階なのだが、この人たちは時間帯によっては他課への応援にも駆り出され、そのときはヘルメットを被ったまま来てくれたから、1階でも2階でもヘルメット姿をみかけた。普段の新東京支店は正社員約700人に非正規社員1300人。そこに臨時に1000人がプラスされたのだから大判振る舞いであった。いや大判振る舞いといったって、一人あたりに払われる賃金は安いのだけれど、とにかく採算度外視で人は集めた。民営化スタート以降、洗面所のお湯を止め、手洗いが壊れてもなかなか修理せず、ロッカー室の掃除の回数も減らした、あの吝(しわ)い支店が。 夏のゆうパック大混乱をくりかえしてはならぬ、というのが至上命題だったのである。蓋を開ければ、拍子抜けするほど混乱はなかった。夏の失敗が物減に拍車をかけたからだ。準備をおしんで失敗した夏の裏返しで、今度は俄かの人海戦術が空振りに終わった。俄かではなく去年夏から継続して雇われている人たちもいる。年末に備えて支店のほうから延長を要請したのであって、もはや臨時とは言えぬ期間である。手前勝手な使い捨ては許されない。 さて、ゆうパック職場でのヘルメット着用は労働災害が後を絶たないからだ。10月には「職場の安全確保について」という『支店長声明』が出された。 「・・・労働災害発生件数にいたっては前年度を大きく上回るペースで発生しており由々しき状況となっております。・・」 状況認識はそのとおり。たとえば郵便物満載のパレットにぶつかっての打撲事故。これを書いている前日にはパレットの中蓋が倒れて指を怪我する事故がゆうパック課で起きた。こんなふうな周知をミーティングで聞かない日のほうが少ない。 だが、それにどう対処しようというのか。『声明』は説く。 「当支店の労働災害は輸送容器(鉄パレ、CRB等)によるもので、正しい取り扱いを徹底していれば防げたものばかりです」 問題は、その「正しい取り扱い」がどうして徹底しないかであろう。そこを考えないのでは、昨夏の混乱を現場の不慣れのせいにした、あの悪評芬々たる社長の言い訳と変わるところがないではないか。 暮れの12月22日、毎日新聞に見逃せない記事が載った。豪州の研究者が、ゆっくり動く光の点を手で追う「トラッキング作業」の成績と時間の関係を調べる実験をしたところ、午後11時を過ぎたころから成績が急激に悪化。深夜から朝にかけての成績は、日本で言う「酒気帯び運転」並みになるよう飲酒させた被験者の成績を大きく下回ったというのだ。深夜から朝といえば、新東京支店の業務がもっとも錯綜する時間。なるほど支店長がいくら説教しようと我が支店で労働災害が減らぬ道理だ。もちろん事故は昼間にだって起きる。言いたいのは背景に労働環境の悪さがあるということ。個人の心の持ちようですむ話ではない。 ※関連する過去ログとして ☆『ゆうパック大混乱と朝日「社説」』(10年7月31日) ■
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by suiryutei
| 2011-02-02 16:53
| ニュース・評論
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