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NHKの朝ドラ『カーネーション』は快調に話が進んで行く。すこしテンポが早すぎるのではと思うくらいだ。結婚、出産という人生の大事を先週と今週の二週分の放送で通り抜けてしまった。裁縫が何より好きなこのヒロインは、異性との出会いなどにはあまり重きを置いていないのである。 なにしろ祝言の当日さえ、翌日に納期を控えた仕事を抱えてミシンを踏んでいるのである。それで、婚礼の席にいつまでたっても花嫁が現われない。ミシンの踏みすぎで膝をこわし、自宅の仕事場で動けなくなってしまったのだ。 酔流亭は、自分の結婚したときのことを思い出した。ヒロインのように仕事のし過ぎというわけではない。だが、友人たちが企画してくれた「祝う会」の前々日、勤務の帰りに転んで膝の皿を割ってしまった。それでパーティ当日は病院のベットの上。我ら夫婦の結婚を祝う会は、主役の片方を欠いて行われた。この日のことでは今も妻に頭が上がらない。会そのものは、参加者たちの心配りよろしく、実に愉しい場であったと妻に聞いた。 『カーネーション』に話を戻せば、ヒロインの幼友達で、なにかと意地も張り合っている料亭の娘(祝言は彼女が若女将をつとめる、その料亭で催された)に負ぶられてヒロインは遅れて到着。無事三々九度に。 さて、このドラマは著名なファッションデザイナー、コシノ三姉妹の母親で自らも同職の小篠綾子さんをモデルにしたものだが、働きに働く女性企業家のサクセス・ストーリーというと、かつての『おしん』もそうであった。この大ヒット作が生まれた1983年といえば「土光行革」の時代。それで、ヒロインがひたすら辛抱して刻苦勤労する姿は、臨調の土光会長が旗を振った「行政改革」の宣伝に利用されていると、左翼とか労働運動の活動家の間では評判があまりよろしくなかった。賃上げや労働条件の改善を要求するより一生けんめい働いて成功者になれ、と説教しているんじゃないか。 そのころ酔流亭は朝ドラを視る習慣がなかった。『おしん』をちゃんと視たのは8年前、BS放送で一年間再放送されたときである。かつて批判されたような面はたしかにある。しかし、あの作品からそれ以上に強く感じたのは、戦争を憎む思いである。少女時代には軍隊から脱走して追われる若者が登場したし(彼の存在は後々までおしんの心に残る)、長じてから、おしんの息子の一人は戦死、軍需で成功する夫は敗戦直後に自死する。 再放送された2003年はちょうどイラク戦争の年。BSでの放送は夜7時半からで、それまでは7時から総合放送でニュースを視ていたのだが、ホワイトハウスの中から放送していますと得意気な(その国がやっている戦争には無批判な)アナウンサーの興奮した口ぶりへの、ドラマは巧まずしての批判になっていた(そのときのブログ記事を下にリンクしました)。 TVドラマも色々な見方ができる。 『カーネーション』にも戦争の翳が差すようになった。隣家に住む幼友達には赤紙が来て出征したし、神戸の祖父が営む紡績会社は軍服しか作れなくなる。尾野真千子さん演じる実に魅力的なヒロインはこの時代をどう駆け抜けるのだろうか。興味は尽きない。 ※関連する過去ログとして ☆『おしんの涙』(03年11月30日)
by suiryutei
| 2011-12-01 10:49
| 映画・TV
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Comments(2)
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ginsuisen at 2011-12-01 23:44
毎朝なかなか見応えのあるドラマを見せられ、満足しています。
細かい描写(婦人たちがまだ木綿のような厚手のストッキング。ソックスに下駄ばきでスカート)、ねんねこ袢纏などなどよくできています。「おしん」あのころ、昼休みに会社で見ていましたー。なに、この貧乏お涙ドラマと思いましたが、すさまじかったです。 こんどのモデルはおしん以上の女傑。あぐりさんとは別の意味で、スゴイ方。出産やもろもろ、事実はドラマ以上のようです。 これからも楽しみで、ちりとてでは、ドジして録画しなかったので、今、ちゃんとしています。
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suiryutei at 2011-12-02 12:22
ginsuisenさん、こんにちは。
描写は細かいですねえ。[蛸酒造]のポスターが面白いと思ったら、小林薫さんの飲んでいた一升瓶のラベルもちゃんと[蛸酒造]になっていました。 我が家でもぜんぶ録画しています。
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