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映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』をDVDで観た。のちにキューバ革命の立役者となるエルネスト・チェ・ゲバラがまだアルゼンチンの医学生だった23歳のときの南米旅行を描いたもの。 そこから旅は徒歩になるのだが、数10キロのスピードで走っていたのではおそらく見えなかったものを二人は見るのである。たとえばチリではやはり徒歩の旅をしている夫婦と出会い、野宿を共にする。コミュニスト(共産主義者)であるこの夫婦は貧しさから地上げ屋に土地を追われ、思想によって警察からも追われていた。彼らは鉱山に職を得ようとするが、チリの鉱山労働者がどんな苛酷で危険な作業をしてきたかを我々はつい去年、あのチリの奇跡で知ったばかり。 ときにロルカやネルーダの詩を口ずさむのだから、ゲバラも友人もすでにして反体制の気分横溢の若者だったのだろう。その気分は旅を通じてもっと深いものへと変っていったのではないか。 旅も終わりに近く、アマゾン川流域にあるハンセン病のコロニーに二人はしばらく滞在して医療を手伝う。病院を運営している医師も修道女たちも善意で献身的ではあるけれども患者は対岸に隔離されているし、接するときは必ず手袋をはめる。この病気に感染の心配はないのに。二人は手袋を拒否した。 このコロニー滞在中に24歳の誕生日を迎えたゲバラは、祝いのパーティの夜、アマゾン川を泳いで対岸の病棟に向かう。「患者たちと一緒に祝いたいんだ」と。 無茶な行為だけれど、映画を観ている者は彼が無事に対岸に泳ぎ着くことを知っている。そうでなくては後のキューバ革命での活躍は無いのだから。『モーターサイクル・ダイアリーズ』より後に作られた映画『チェ39歳 別れの手紙』では、ボリビアの山中でゲバラが滅びへの道を向かうのを、彼が捕らえられて処刑される事実を知るから辛い思いで観たものだが、この場合は逆である。 そして、誕生日の夜のこの出来事が映画のクライマックス。 年の瀬に観るにふさわしく、爽やかな気持ちにさせてくれる映画であった。2004年の制作。公開当時、日本でも評判になったし知人に観た人も多いのだが、酔流亭は観損なっていた。DVDを贈ってくださったのは、このブログを読んでいてくださる方。じつは酔流亭はそれがどなたであるかまだわからないのだ。酔流亭のことを知る人に住所を聞いて送ってくださった由。この場で感謝申し上げる。 ※関連する過去ログとして ☆『「チェ 28歳の革命」を観た』(09年1月31日) ☆『チェ39歳 別れの手紙』(09年2月13日)
by suiryutei
| 2011-12-14 09:03
| 映画・TV
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