新人事制度 大阪での報告①~③
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阪神淡路の大地震から、明日で10年たつ。ノンフィクション・ライターの島本慈子さんは、この10年の神戸を日本社会全体と重ね合わせて、こう書いている。 「・・・・神戸で、個人の自己破産を多く手がける弁護士は語る。『震災のあとに企業のリストラが始まったでしょう。でも皆さん、なんとかして家は守りたい。だから、ローンの返済に不足した分はサラ金などから借りてでも返そうとする。そして、万策尽きてここへやってくる』。・・・震災のあった95年と、最新のデータとを比較すれば、雇用の構造変化ははっきりする。この間に、常雇いの雇用者は111万人減少した。逆に、臨時雇いの人は182万人増加している・・・」(『朝日』1/14朝刊)。 この構造変化が始まろうとしているとき、地震は神戸を直撃した。だから、その影響は神戸では増幅して表れているけれど(96年と比べると、全国の自己破産率が4.2倍になったのに対し、神戸では6.5倍)、しかし神戸は日本社会全体の縮図である。 高度成長期の日本は大量生産・大量消費でやってきたから、モノはあふれていた。あふれていただけでなく、70年代あたりから、消費の質も向上した。高級なレストランで食事し、ブランド物を身に着け、誰もが車を持てるようになった。売れなければ経済が回転しないのだから、当然である。むろん、それが悪いというのではない。餓える思いをしないでこれたのはよいことだ。戦後の日本はそんなに悪い世の中ではなかったと酔流亭は思っている。 しかし、そんな身の回りのゼイタクにふけっている一方で、社会的共通資本を整備していくことは忘れられていた。この社会的共通資本とは、自然環境であったり、都市のインフラストラクチュアであったり、金融、医療、教育といった社会の枠組みを作るもののことである。容易にリストラさせない労働環境も、むろんそうだ。そんな「豊かさの底の浅さ」を震災に衝かれたように思う。 去年、全国で起きた自然災害を振り返ると、明日は我が身と思わざるを得ない。しかも災害は日本国だけでなく地球上いたるところで続発している。どういう社会を作ることでこれに立ち向かうか、ちょっと考えてみたい。
by suiryutei
| 2005-01-16 18:02
| ニュース・評論
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