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新人事制度 大阪での報告①~③
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震災に襲われる前の神戸に何度か足を運んだことがある。 朝、ホテルを出て三宮にある喫茶店[にしむら]本店でコーヒーとトーストの朝食を摂るのは気分良かった。元町のほうに行くと、[青辰]といったかしら、穴子寿司で有名な店があった。朝9時開店だが、開店と同時に売り切れ仕舞にしてしまうことが多いので、暖簾を出す時間に合わせて行かなければならなかった。江戸前の寿司屋では穴子は柔らかく煮上げるけれど、関西の焼き穴子は歯ごたえがある。どちらを好むかは人それぞれだ。 異人館のあたりの、ハイカラな神戸も悪くないが、新開地のほうに行くと昔の神戸の顔があった。大衆演劇の芝居小屋があり、昼間から暖簾を出している居酒屋が軒を連ねる。旅人の気楽さで、そういう店で鯖のきずしなんかで一杯やったものだ。灰谷健次郎の小説『太陽の子』のヒロイン・ふうちゃんのお母さんが営む沖縄料理店は、たしかこの近くにあるという設定だったと思う。 JR神戸駅から新開地に向かう途中に、夫婦二人でやっている素晴らしく美味いコーヒー店があった。神戸はどこもコーヒーが美味いが、わけてもそこは[にしむら]より美味しいと思った。このあたり、地震の被害が一番ひどかったところである。 震災のあと、酔流亭は神戸に行っていない。あれから、どうなっているのだろう。 震災では、灘の造り酒屋の被害も大きかった。杜氏の方が何人も亡くなっている。浅草の[並木藪]では地震の後しばらく菊正宗が入荷できなかったという話は前にも書いたことがある。 さて、酔流亭は今日は泊まり勤務明けであった。それで今日の昼は、仕事帰りに菊正宗を置く店で飲んで10年前のことに思いをいたそうと考えた。[並木藪]はすこし遠いので神田の[まつや]に行こうと決める。ところが、[まつや]は薮入りのころはいつも休業するのである。店の前まで来て気付いた。 じつは、昨夜、仕事中にこんな下手な短歌らしきものまで作っておいたのに。 あの年の神戸の冬を思いつつ菊正宗を熱く燗する 慣れないことはするもんじゃない。しかし、神田界隈、[まつや]がダメなら[夢八]があるさ。そこで神田川の畔にある[夢八]で新潟の酒「ぼーいち」を一合にもり蕎麦。酒も蕎麦もとても美味しかった。
by suiryutei
| 2005-01-17 15:03
| 旅行
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