ロッカー点検

職場にて。
いちばん忙しい時間帯が過ぎて、すこしホッとしていると、副課長がやってきた。

「○○君（酔流亭の本名）、ロッカーの検査、まだだったね」
今、職員のロッカーを管理者が点検しているのである。防犯すなわち郵便物の隠匿が無いか調べるのだという。もちろん職員本人の同意が必要だ。
「同意しなければやらなくてもいいんですよね」
「拒否するのかね」
「だって、やる理由がわからないもの。防犯っていうけど、点検をやるって事前に周知されていて、ロッカーに物を隠している人がいますか」
「それだけではなく、ロッカーがきれいに使用されているか見るという意味もある」
「中学生の生活指導じゃあるまいし・・・。そんなことは各自にまかせたらどうですか」

・・・そんなやりとりがあって、結局、点検は拒否した。
周囲を見回すと、組合役員は、もちろん応じている（なんで組合は反対しないんだ）。共産党員の人たちは、人にもよるのだろうが、酔流亭のまわりでは応じている人が多いようだ。以前の職場以来の組合運動の仲間であるＴさんは拒否した。というか、彼が拒否してくれたから、酔流亭も頑張れたというところがある。
今、管理者の言うことには、不平があっても逆らえない雰囲気になっている。賃金が査定されるし、人事異動のとき狙われるんじゃないかとか・・。
でも、そうやってだんだん人権とか空洞化していくんだよね。できるだけの抵抗はしていかないと・・・。