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話題の映画『パッチギ!』(井筒和幸監督)を観てきた。「パッチギ」とは朝鮮の言葉で「頭突き」の意味とのこと。題名通り、朝鮮高校の生徒と日本人高校生とのケンカ沙汰がふんだんに出てくる。そんな中で、主人公の音楽好きな日本人高校生が朝鮮高校の女生徒に恋心を寄せるのは、たしかにどこかの映画評にあったように日朝版“ロメオとジュリエット”みたいである。 映画の舞台は1968年の京都。その年、酔流亭は中学2年生だったから、登場人物たちよりわずかに年下だけれど、ほぼ同世代と言ってよい。また通っていた中学・高校は東京都下の国立市にあったのだが、となりの立川市には朝鮮高校があり、クラスの悪ガキどもが「朝高のやつら、やっちまおうぜ・・・」なんて話しているのを耳にしたことは何度もあったから、映画の時代感覚や雰囲気はなつかしい。もっとも、我が校の悪ガキどもは口ばっかりで、実際にケンカしたことは滅多に無かったと思う。もしやったら、とても勝負にならなかったろう。映画を観て、そう思った。 その「やっちまおうぜ」というのは、差別とか排外主義というより、ケンカの真似事をしてみたかったのだろう。「外国人のくせに日本の街でデカイ面しやがって・・」というのが、ケンカの動機づけとしては、格好だったのだ。朝鮮の人々が日本にいるのは何故なのかまでは考えてみようとしなかった。 さて、観ての感想だが、青春映画として見事な傑作である。終盤、目頭が熱くなって困った。そして現在の状況でこういう映画が作られたことに対して、監督はじめ制作にたずさわった人たち全てに拍手を送りたい。朝鮮高校に対してケンカしたがったのは必ずしも差別や排外主義というわけではなかったと、いま書いたけれど、こうした「異質なものへの違和感」は、それを煽る者がいれば酷い差別に容易に転化するということを示しているのが、今の日本の状況ではないか。北朝鮮の政府がやっていることはたしかに滅茶苦茶だが、そのことで北の民衆や在日の人々に民族的憎悪が向けられることを許してはならないのである。
by suiryutei
| 2005-02-01 21:15
| 映画・TV
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