新人事制度 大阪での報告①~③
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酔流亭が所属する労働組合、JP労組は今月17~18日、中央委員会を東京で開催した。その議案への批判を新聞『思想運動』に二回に分けて書く(10/15号および11/01号)ので、まず前編を転写します。後編は新聞次号の発刊を待って来月初めにUPする予定。 民営化の矛盾あらわに新会社発足 ~JP労組第10回中央委員会に寄せて(前)~ 十月一日の夜、深夜勤で出勤すると始業ミーティングのとき社員証の会社名のところを貼り替えるよう指示された。「日本郵便株式会社」と書かれたシール状の小さな紙片を、前日までの郵便事業株式会社という文字の上に貼った。四月に成立した「改正郵政民営化法」にもとづき、この日から新会社が発足したのである。何が変わったか。二〇〇七年にスタートした小泉民営化では政府が三分の一超の株を持つ日本郵政株式会社の下に郵便局・郵便事業・保険・郵貯の四社が分立し、局・事業のいわゆる郵便二社については親会社たる日本郵政が全株式を持つ一方、保険・郵貯の金融二社は全株を売却することを義務づけた。改正法では郵便二社がひとつの会社となった他は、金融二社の全株売却義務が全株売却に「努力する」という表現に緩んだ。その違いである。小泉・元総理は知られるように郵政民営化に異常な執念を傾け、在任中は八月六日の広島でも平和式典後の記者会見で郵政民営化の話しかせず、被爆者代表と面会することもなく東京に取って返した人。こんかい全株売却義務が努力に変わったところに、元総理の執念の異常さの分だけは解(ほど)けたことが窺われるけれども、敷かれたレールの方向は変わっていない。 つぎに「新たな郵政づくり」への対応として、会社との間に「労使協議会」を設置したと報告されている。労使一体路線の旗振り機関となるしかなかろうシロモノだが、「郵政グループ各社の新しい姿を描くため」と設置主旨にうたうその会社の姿とはいかなるものか。先月まで存在した郵便事業会社に即し議案の挙げている数字で考えてみよう。事業会社における二〇一一年度の総取扱物数は二二三億六三三五万通(個)で対前年比一・八%の減少だった。減ってはいるけれども減り方は緩やかである。信書の減少(マイナス三・六%)を、ゆうパック十一・四%、ゆうメール九・六%のそれぞれ増がカバーした格好。ところが営業収益は毎年五百億円規模で減少している。なぜか。過疎地でも配達するユニバーサルサービスということがひとつ。もうひとつの理由は、ゆうパック及びメール増は他の物流業者との苛烈なダンピング競争がもたらした賜物だからだ。実際、現場で仕事をしていても、切手を貼った封書が減ってきているのは実感するけれど、その代りに「板パレット」と私たちが呼ぶ大口割引郵便物はどんどん運び込まれてくる。粗末な木板の上に特別割引のダイレクトメールなどがてんこ盛りされているので「板パレット」。この板パレをつぶしてロールパレットなりコンテナなりに積み込むのは重労働で大汗をかく。しかし、なにしろ料金を特別に割り引いているのだから会社として儲けにはならない。この出血大サービスの上で、大口の利用者たる大企業は自らの利潤追求に励めるのである。 最近、この板パレつぶしのために主に非正規雇用の人たちに超勤がかけられることが多くなった。深夜十時間(拘束十一時間)の不眠の労働をやった後だ。その日の夜また出勤の場合もある。こんな無理を強いるのは人がいないから。去年秋、六十五歳以上の非正規雇用社員いっせい雇止めで一万三一六一人も職場から追い、今年春の正社員新規採用はゼロ。経営危機を理由にした人員削減策は働く者の健康を危険な状況に追い込んでいる。民営化の必然的帰結である。郵便事業が採算を度外視して日本資本主義の下支えをやらされている以上、民営企業として立ちいくわけがないのだ。その無理を押し通すべく鞭として用意された「新たな人事・給与制度」が今中央委員会の目玉だが、これについては稿を次号に改めよう。 (つづく) ※関連する過去ログとして ☆『連続深夜勤に超勤をかけるな』(12年5月13日) ☆『JP労組第五回全国大会にあたって』(10年6月10日)
by suiryutei
| 2012-10-20 07:40
| ニュース・評論
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