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昨夜はおかしな夢を見た。夢の中では真夏なのである。蝉がしきりに鳴いているので、明日の日記のタイトルは『蝉、鳴き始める』にしよう、などと夢の中で考えている。 しかし、目を覚ませば、もちろん真冬。今朝はまた、ことに寒い。あんな夢を見たのは、黒糖焼酎と泡盛を飲んだので南国気分になったせいかしら。 昨日の12日は司馬遼太郎の命日だったと、昨日の新聞を読んで気づいた。故人は菜の花を好んだので、この日は「菜の花忌」と呼ばれている。亡くなったのは1996年だから、もう9年たつが、本は相変わらず売れているようだ。『竜馬がゆく』は2150万部発行されたという。べらぼうな数字である。 司馬遼太郎の作品で酔流亭が一番好きなのは『ひとびとの蛩音』だ。長編『坂の上の雲』の後日譚のような作品で、『坂の上・・』では前半で死んでしまう正岡子規をめぐる人々について書かれている。小説というより、エッセイふうの叙述で、司馬の後期はだんだんこういうスタイルになっていく。『坂の上の雲』はちょっと力が入りすぎという感じが酔流亭にはする。日露戦争=祖国防衛戦争というのも、とらえ方が一面的にすぎよう。 司馬作品といえば長編ばかり話題になるけれど、この作家は短編小説の優れた書き手でもあったことが忘れられていないだろうか。かつて秀吉の朝鮮侵攻のさい連れて来られた先祖を持つ薩摩焼の陶工を描いた『故郷忘じがたく候』など心に残る。河合継之助を描いたものでも長編の『峠』より短編『英雄児』の簡潔な叙述を酔流亭は好む。 司馬遼太郎がもっとも旺盛に書いていた時期は戦後の高度成長の時期とピタリと重なり合う。それだけに、彼が行った明治の再評価は、自信を回復しつつあった当時の日本人の気分と合うものだったし、司馬の作品が人々を力づけもした。『国盗り物語』での斉藤道三のとんとん拍子の出世を、会社での自己の昇進と重ね合わせて読んだサラリーマンもいたのではないか。 晩年、小説を書かなくなって以降の司馬は、日本に対しても、より省察的になっていったようである。それだけに、もうすこし長生きして書き続けてほしかったところである。
by suiryutei
| 2005-02-13 10:26
| 文学・書評
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Comments(7)
思春期後半の頃司馬作品に埋もれるかのごとく貪り読みました。だからってどうにもならなかったのですが。私は読後感想文が書けないのです。中学の夏休みの宿題でとても困りました。感想文書けないのであれば創作文でいいか~そんな気軽な気持ちで小説と呼べる物ではありませんが書き始めました。素晴らしい書評ですね。私も大人のメルヘン小説を書いてます。もし気が向いたら覗いて下さい。コメントいただけると励みになります。
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shouさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
読後感想文、私もダメでした。あれを子供に強要するのはウソのつきかたを教えるようなものではないかと思います(たいていの子は「心にもないこと」を書かざるをえないのではないでしょうか)。 源じいさんのお話、今おおいそぎで読んでみました。面白いです(これは心にもないことではなく、本当です)。
早速のご来店誠にありがとうございました。いえいえ恥ずかしいばかりの文章です。また寄らせていただきます。
花まきがここにコメント入れるのは変かも知れないけれど・・・
たまにあります。酔流亭さんへ、書きたいこと。 司馬遼太郎はほんの少ししか齧ってないけど、この酔流亭さんの文章を読んで、もっと読んでみようかな、って思いました。
司馬さんの作品はわたしも好きで、全部ではないにしてもいろいろ読みました。「尻くらえ孫一」や「燃えよ剣」、「国盗り物語」はほんと大好きな作品です。ほかの人が書く時代小説よりも人物の掘り下げ方が(たとえ歴史的根拠がないにせよ)絶妙な気がします。かの人は菜の花を愛したのですねー。
花まきさん、ちっとも変じゃありませんよ。
司馬遼太郎は英雄ばかり描くと批判されることもあるけれど、日陰にいる人への目配りもある作家で、ことに後期はものの見方に深みが加わっていったように思います。
むーちょさん、「尻くらえ孫一」は私も大好きです。NHK大河ドラマなどに描かれるのとはまた一味ちがった戦国の世が、あの作品にはありますよね。
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