新人事制度 大阪での報告①~③
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このあいだ図書館で丸谷才一の随筆集を二冊借りてきた。丸谷が亡くなったのは去年の秋だから、もうじき一年がたつ。 一冊は『あいさつは一仕事』(朝日新聞出版)。これは随筆というよりスピーチ集で、各種会合で著者がやってきた挨拶が収められている。丸谷は喋るとき必ず原稿を用意したので、こんな本を編むこともできたのだ。なかに「吉田秀和文化勲章を祝う会」(2007年2月6日 帝国ホテル)における祝辞は『わが文章の師』と題されている。 丸谷才一の文章の師とは石川淳だとてっきり思っていたが、吉田秀和であったか。 あれほど敬慕していたのだから、丸谷の文体に石川の影響がないわけはない。しかし、そういえば石川の文体の剛な感じよりも丸谷文からは柔なものを感じる。「たとへばわたしの文章の自由な感じは、吉田さんの影響をずいぶん受けていると思ふ」(21ページ)と本人が語っているのはそのあたりの呼吸であろうか。 ![]() 「じ」と「に」では後者のほうがやわらかい感じがする。そして石川淳は漢音的であり丸谷才一は呉音的だ。言うまでもなくこれはどっちがいいとか上とかではなく両者の資質の違いということである。 いま開陳した漢音と呉音の話は、借りてきたもう一冊の丸谷本『無地のネクタイ』(岩波書店)からの受け売り。これを二人の文士と結びつけたのは酔流亭の思いつきだけれど。 ※関連する過去ログとして ☆『吉田秀和さんの文章』(11年5月3日) ☆『丸谷才一さん』(12年10月14日) ■
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by suiryutei
| 2013-09-13 09:56
| 文学・書評
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