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新人事制度 大阪での報告①~③
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あれこれ批判をぶつけても、しかし新人事制度は4月からスタートします。その下で私たちはどうすればいいのか。同制度の狙いが競争を煽ることで労働密度を高めていくことにあるなら、私たちはその逆を張る他はありません。煽られても乗せられず、ゆとりを守ること。郵便内務の深夜勤は10時間労働ですから深夜に1時間の休憩があります(労働基準法は8時間労働なら45分、それを超す労働時間には1時間の休憩を最低限と定めています)。ところが、いま職制層ではこの夜中の1時間がちゃんと確保されていないのではないか。これは大袈裟ではなく生命を脅かします。外務の労働実態もおそらく同じようなものでしょう。この労働実態に依拠して、これ以上煽るな、搾り取るな、と開き直ることはできないでしょうか。 もっとも、それが難しいことをここまで分析してきたわけです。これだけ格差をつけられては、よほど余裕のある人でないかぎり泰然と我が道を行くことはできない。そこで地域基幹職と新一般職、正規と非正規の格差を縮めていく闘いがなくてはならない。<みずほ情報総研>というところの調査によれば、従来の正社員と限定正社員どちらを選びますかと問われて、両者の賃金差が前者の100に対して後者は87~88あたりにとどまるのであれば限定正社員を望む人のほうが多数になるとのことです(賃金を一割以上削られてもそのほうがいいと考える人のほうが多いというところに今日の正規雇用労働者の過酷な働かされぶりも覗われます)。また均等待遇が実現している国といわれるオランダではフルタイマーとパートタイマーの時間あたり賃金差は最大で前者の100に後者の79。均等待遇といっても仕事によってはそれくらいの差は出る(最大で、ということです。ほとんど差の無い業種もあるのでしょう)。そしてオランダの労働者は事情に応じて両者の間を行き来しているそうです。 もちろん格差は僅かであれ無いほうがいいし、オランダの状況に全く問題が無いわけではないと思います。しかし一つの目安にはなる。調査結果や実例が示すのは、10対9ないし10対8くらいの賃金格差にとどまるのなら、競争の無理強い効果をかなり減殺することができるということではないか。 郵政の地域基幹職と新一般職の年収差は、さきほど見たように30歳過ぎで約500万円対400万円弱だから、この時点ではギリギリ10対8に近いところにいます。しかし、それからどんどん開いていって50代なかばでは10対6になってしまう。これは前回紹介した厚労省の賃金構造統計調査における正規と非正規の賃金格差とほぼ同じです。その年齢に達するまでの30代・40代というのは家庭を持ち子どもを作り、場合によっては家も建てで、生活費がかさむ時期でしょう。地域基幹職の賃金を下げるのではなく新一般職の賃金をかさ上げする方向で差を縮めていかなくてはなりません。これは非正規の賃上げもそう。 会社は格差を拡げようとしているのに、その逆ができるかよ、という声が飛んできそうです。しかし会社だって査定幅を1割増やすだけでこれだけ苦労したのです。連中の思い通りに事が進んでいるわけでは決してありません。こっちも苦しいけれど、向こうにだって好き勝手はやらせない、こういう<攻防戦>(陣地戦でしょうかね)を、諦めずに粘り強く闘っていきたいものです。さらに、強められ、狭められる選別は、選別されることによって個人として上昇していく途を選ぶのではなく、選ばれざる者(ノン・エリート)としての開き直りに途を開くかもしれない。戦後日本の「能力主義的管理」は、査定を通じて個人的上昇への途に労働者を誘い、団結や連帯を骨抜きにしようとしてきたわけですが、ここへきて企業のほうも余裕がなくなってきた。前述した「『新時代の日本的経営』の質的深化」は“両刀の剣”になる可能性があります。いや私たちの闘いでその可能性をおしひろげていきたい。 (了)
by suiryutei
| 2014-03-02 12:01
| ニュース・評論
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