新人事制度 大阪での報告①~③
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いま職場を見渡すと、新制度がスタートしたばかりなのだから当然といえ過度期の混乱状態にあります。逆転現象も見られます。逆転というのは、地域基幹職と新一般職とでは前者が精鋭であって後者は補助的のはずなのにそうではない場合がある。4月に新一般職に登用された人と地域基幹職である私の働きぶりを比べれば、新一般職の彼のほうが明らかによく働く。そもそも40前後と来年還暦とでは体力からして勝負にならない。 それでも私くらいの年齢の者に対しては会社も諦めている。あと一年あるいは二年三年残すくらいの連中が定年退職するのを待つくらいの辛抱はあるようです。といっても査定幅拡大という「新人事制度」本来の鞭で叩かれペースアップする仕事の流れについていけなくなって一年でも二年でも前に早期退職してくれればありがたいとは腹の中で思っているのでしょうが。 もうすこし若い世代は本当に大変になってくると思います。いま全国の職場でメンタルヘルス不調が増えているのは馬見峡司さんの『伝送便』誌連載記事(『シリーズ「いのちと健康」』)にある通り。私の職場にも病休と休職を繰り返している同僚が複数います。このかんの少数精鋭化で、以前なら役職者がやっていたちょっと面倒な仕事もやらなくてはならなくなる。前は三つの課に分かれていたのに統廃合され一つになり名称も〇〇課から〇〇部に変わった。習熟しなければならない業務の種類は三倍になったわけです。コンピュター仕様の新しい機械も入ってくる。身体を動かすぶんには苦にならないけれども細かいことは苦手だよという人が郵便のようなブルーカラーの労働現場にはいます。私なんかもそう。こういうタイプは職場に居づらくなってきた。同僚の病休や休職の背景にはこれがあるのではないか。このさき少数精鋭化は格段に進むのだから、自信を無くして精神を病むケースはもっと増えていくでしょう。また、職場の団結を壊すために人事交流という名の配転が執拗に繰り返された時期がありましたけれど、それでも転居を伴うような配転はこれまではなかった。これからは地域基幹職が精鋭であることを際立たせるため(!)の転勤が増やされるかもしれない。地域基幹職から振るい落とすための手段に配転が使われる懼れなしとしません。それが嫌なら新一般職に行きなさいというのが会社とJP労組本部の言う<ワーク・ライフ・バランス>だ。冗談ではない。そんな非人間的な少数精鋭化に歯止めをかけるのが本来ではないでしょうか。 それと一番きつい立場になるのが2010年に正規登用された人たちです。このときすこしまとまった数(郵便事業では6.503人)が登用され、後が続かない。これからの登用は新一般職です。その新一般職として登用される人たちだって郵便事業では非正規約80.000人のうち来年度に会社が登用を予定しているのは僅か2.000人。つまり厳しい選別を潜り抜けた精鋭たちだ。その彼らよりもっと精鋭であることを働きぶりで証し立てなくてはならない。内務の深夜勤は実働10時間の不眠労働で、いくらか緩やかに働いたって寿命を縮める勤務です。こんな勤務を毎回死力を尽くしてやっていたら健康破壊の問題が必ず出てくる。だから私の職場なら深夜労働軽減の闘いが喫緊だし、格差を梃とした労働強化にどう抵抗するか。 最後に それにしても非正規雇用労働者の低賃金こそなんとかしなければ。これが酷いから新一般職だって福音に思えてしまう。4月から消費税が上がったというのに、郵政の時給制は一部(「A・習熟度なし」のみ)が10円上がっただけです。JP労組の非正規に対する取り組みの弱さが今春闘における非正規労働者全体の足を引っぱったとさえ言われています。郵政の時給はその地域の最低賃金の10円以下は切り上げて、それに20円足したところからスタートします。いま東京なら最賃が869円ですから切り上げて870円にし、それに20円プラスした890円です。半年ごとのスキル評価ですこしずつ上がっていっても私の職場では1110円で頭打ち。「新人事制度」というと正規雇用だけの問題かと思いがちで、この報告の後段もいくらかその傾きがあったかもわかりませんが、全ての闘いの基礎にまず非正規雇用労働者の状況改善があることを肝に銘じたいと思います。 つい最近、郵政産業労働者ユニオンの組合員が、郵政の非正規雇用労働者の扱いは改正労働契約法が謳う均等待遇に違反しているとして裁判を起こしました。私はこの報告の下書きをあらかた書き上げたときこのニュースを聞いた。その主張は当然です。非正規という雇用の在り方そのものが憲法27条の「労働権」(すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ)を侵害している。ご承知のように、いまJP労組と郵産労ユニオンは協力し合うような状況にはありません。ユニオンが職場からいなくなるまで苛め抜くと広言する輩がJP労組の役員の中にいるそうです。しかし、私たち「ゆうせいネット」の強みは『伝送便』を通じて両方の労組にまたがるネットワークを持っていること。これを活かし、協働を拡げていきたい。今日の学習会がそうなることを願います。 (了)
by suiryutei
| 2014-05-25 08:48
| ニュース・評論
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Comments(8)
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恐いですね 想ったのと一桁違ったりして、
0
平名さん、おはようございます。一桁違うというと、登用数のことかしら。
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賃金の方
平名さん、おはようございます。
本文には書かなかったですが、郵政の非正規には月給制もあって(非正規雇用で月給制というのは珍しいのですが)、郵便内務の場合、週40時間で基本月額は14.400円です(外務なら22万円くらい)。しかし非正規の人は週35時間とか30時間が多いですから、すると月額12万とか11万とか。とても食べていける賃金ではありません。 ![]()
分野が違うと 一桁が三桁、避けた 違った四桁違いも稀では有りませんから、、 せめて生活保護や最低賃金の五割アップは欲しいですね、、
せめて5割アップ・・・同感です。
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友人が、「日本郵政、ベア1,000円で労組と妥結」という新聞記事を見せてくれて、郵便局で働いている非正規だって郵便局の売上に貢献しているのに、正規は、1,000円のベースアップ、非正規は何もなしということは、組合も経営者も非正規のことは、人間としてまともに見てないってことだよね?と言ってました。フーテンは反論できませんでした。
フーテンさん、こんにちは。昨日は以前いた分会の仲間との合宿で留守にしていたので承認と返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい。
私も反論できません。会社や労組幹部にそれをゆるしている自分たちの非力が悔しいですが。
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