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今朝の朝日新聞『天声人語』はそれを「巧みに厚化粧した」と評した。「厚化粧」とは、もちろん批判を込めた表現であるが、酔流亭には「巧み」というよりジタバタと見苦しいものに思えた。 そういうものになったのは、あの戦争について中国に対しては日本は謝罪するほかないし、安倍氏も日本国の総理である以上は謝罪を口にせざるをえないのに、彼の内心は中国とは謝罪どころかケンカしたくてしょうがないからだ。しかし、そういう腹でいながら表向き「おわび」を口にしようと、それが相手に届くであろうか。 談話の初めのほうに「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」とある。今朝の朝日紙面には談話に批判的な声がいくつも載っているが、この部分を問題にする人が国内の「識者」には見当たらないのに首を傾げる。朝鮮半島をめぐっての戦争であった日露戦争は、日本の朝鮮植民地支配に道を開いたものではなかったのか。日本による植民地支配責任について談話は素通りしてしまっているのである。紙面では唯一、1980年代に駐日大使を務めた英国のヒュー・コータッツィ氏が「日露戦争がアジアやアフリカを勇気づけたなど、ばかげている」と指摘している。日露戦争時の同盟国・イギリスからそういう声が上がっているのが皮肉ではある。 この箇所についての韓国政府の反応は鈍いように見受けるし、朝日に限らず日本のマスメディアはこういう場合、半島の北半分(共和国のことです)の声を紹介することはない。植民地支配したのは南に対してだけではなかったのに。 追記。上の記事をいったんUPした後、ネットで東京新聞の社説を読んだら、この社説は日露戦争についてのくだりを取り上げ、批判していました。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015081502000121.html
by suiryutei
| 2015-08-15 09:43
| ニュース・評論
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Comments(2)
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by
隅田のカッパ
at 2015-08-15 11:17
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「日本のマスメディアはこういう場合、半島の北半分(共和国のことです)の声を紹介することはない。」、おっしゃるとおりですね。そう意味で朝鮮戦争は未だに休戦であり、この戦争を終わらせることと日本政府の朝鮮半島支配の責任をとらせることと同じはずです。しかし日本政府はそうせず、米軍とともに朝鮮戦争の継続目的に今次戦争法案を成立させることだ、ということが、現在の本質です。そこからみると昨日の談話は、この今次法案を通過させるためのアリバイですね。
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by
suiryutei at 2015-08-15 15:28
墨田のカッパさん、コメントありがとうございます。
政権は今、あの戦争法案を通すためになりふり構わずで、あの談話だってご本人としては「譲った」つもりなのでしょうが、それであんなものしか出てこない。あの政権の危険な本性がいよいよはっきりです。
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