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なお<花づな>という語を酔流亭は知らなかったが、グーグルで意味を検索してみると、<植物の花・実・葉などを綱状に編んだ飾り。また,それを模してつくった陶器・建築などの装飾。懸花装飾>ということである。 最後に置かれた『無憂宮のハッピープリンス』の舞台は近未来だ。そこでは日本は国連軍に参加して海外に出兵しているし、現在でもそうであるけれど原発は盛んに輸出され、不況打開のために中東やヨーロッパだけでなく近隣のアジアでも戦争が起きることを人々は望んでいる。この本が刊行されたのは1996年であるのに、今現在にそれを置いても何の違和感もない。著者の世の中を見る目の鋭さに驚く。 著者、林淳一の本名は牧子嘉丸。2014年の労働者文学賞受賞者である。受賞作『文学は現実をどう描いたかー近代文学に見る人間の闘い』は、日本近代文学全体を渉猟して、これまで知られていなかった作品にも光をあて、そこにおける精神の闘いを顕彰する力作であった。知識の豊かさと筆力は承知していたけれども、創作の才にも恵まれていることをこの『花づな』で知った。 なお2014年の労働者文学賞受賞作品はもうひとつあって、ルポルタージュ『深夜労働』(土田宏樹)がそれ。つまり著者と酔流亭は労働者文学賞の同期の受賞仲間なのだ。しかし、同期といっても、文学における研鑽の度合いは酔流亭は著者の足元にも及ばない。本書にしても、一篇一篇がよく推敲され、磨きこまれている。 ※彼方社から1996年刊行。なお著者の近作に『海の挽歌』がある。
by suiryutei
| 2016-06-25 09:48
| 文学・書評
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