新人事制度 大阪での報告①~③
最新の記事
タグ
労働(124)
辺野古(46) 郵便局(43) 文学(31) コロナウイルス(31) 韓国(19) 朝鮮半島(12) 映画(11) NHK朝ドラ(10) ひよっこ(9) 大西巨人(9) なつぞら(8) 神田まつや(8) 労働者文学(8) 神聖喜劇(7) 関西生コン労組(6) 狭山事件(6) ブレイディみかこ(6) ケン・ローチ(6) 蕪水亭(6) 最新のコメント
記事ランキング
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
大型連休さなかの4月30日に、中学以来の友人たちと神楽坂で飲んだのだが、散会した帰り、地下鉄東西線の神楽坂駅に設置された「リサイクル文庫」から一冊拝借してきた。 酔眼のままに、よく選ぶ時間も無いまま抜き取った文庫本は『野上弥生子随筆集』(岩波文庫)である。 さすが神楽坂だな、と、そのとき思った。さすがだというのは、そういう「リサイクル文庫」を設けている駅は珍しいというのがひとつと、もうひとつは著者が野上弥生子であることだ。神楽坂駅周辺は夏目漱石が晩年の9年間を過ごした土地である。夏目坂という地名が残っているし、旧居後は「漱石公園」になっている(この公園に『漱石山房』を復元する計画が進んでいると最近報じられた)。そして野上弥生子は、その漱石のお弟子さんなのである。 野上弥生子が酔流亭はなんとなく好きで、小説もすこしは読んでいる。『真知子』、『迷路』、『秀吉と利休』など。その理由は、どうやら彼女の生家が造り酒屋であるかららしい。それだけで、もう親近感を持っちゃうのである。『迷路』に、酒造りの過程を丁寧に描写した一章があったと記憶する。 大岡昇平は、成城の同じ町内で野上家と近所づきあいがあったが、毎年、正月には大分県臼杵市の弥生子の生家から原酒を贈られ、大岡家の正月の客はそれを楽しみに来たという。1985年に弥生子が100歳の長寿を全うしたとき、大岡は追悼文でそのことを懐かしがっている。 その銘柄、何というのだろう。酔流亭も、ちょっと飲んでみたい。 今日の日記のタイトル、三人の文人の名を並べて、なにごとかと思われたかもしれないが、やはり酒のほうに話を持ってきてしまった。なお、随筆集は味わい深いものであった。これについては別の機会に書くつもりでいる。
by suiryutei
| 2005-05-20 18:23
| 文学・書評
|
Comments(2)
|
ファン申請 |
||