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これも新聞『思想運動』2月1日付に掲載された文章です。 ![]() 一六年六月のEU離脱を決めた国民投票では著者は残留に、夫は離脱に票を投じた。周囲にいる労働者たちはほとんどが離脱を支持した。当時伝えられた報道では、その結果はEUの「移民受け入れ」に反発しての排外的な感情によるとされたし、同じ時期の米国トランプ現象と重ね合わせて解説されるのがもっぱらだった。ところが、夫を初め著者のまわりの離脱派は排外主義者でも差別主義者でもない。東洋の国からの移民である著者を受け入れ支えてきたのは彼らである。ならば英国労働者階級はなぜ離脱を支持したのか。本書はその問いかけから筆を起こし、さらには労働者階級とはどういう人たちなのかという考察へ進む。 移民排斥を煽った正真正銘の排外主義者に乗せられた人たちもいただろう。しかし労働者階級がEUにNO!を突きつけた真因は移民よりも緊縮路線にあった。財政再建のためと福祉を削り雇用を奪う。それがいかに人びとの生活を破壊したかはギリシャの例を見てもわかる。EU離脱をめぐる国民投票の一年後、一七年六月のイギリス総選挙で緊縮路線を続ける保守党が後退し反緊縮を鮮明にした労働党が躍進した所以である。 一九五五年~六一年生まれの六人の労働者(男五人、女一人)からの聞き取りが興味深い。このうち五人が離脱に票を入れた。だが、 「勘違いしないでほしいが、俺は移民は嫌いじゃないんだよ。・・・俺は英国人とか移民というより、闘わない労働者が嫌いだ」 「・・・俺たちワーキングクラスには、保守党の奴らにカウンターを張っていくという任務がある。俺の親父も、祖父もそれをやってきた」 なるほど労働者階級とはこうしたものだなと感じ入る。じつは一九五五年生まれの私の周りにも、似たようなことを言いそうな旧全逓労組員は少なからずいた。それがこんにち息をひそめてしまっているのである。彼我の違いは何に拠るのか。違いを乗り越えて日本においても階級闘争を復権させるには何が必要か。 『労働者階級の反乱ー地べたから見た英国EU離脱』(ブレイディみかこ著 光文社新書) https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334043186 ※ブレイディみかこさんのネットでの発信も貼り付けておこう。こちらの記事群のほうが書評したテキストよりも酔流亭には面白かった。 https://news.yahoo.co.jp/byline/bradymikako/
by suiryutei
| 2018-02-03 08:20
| 文学・書評
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