新人事制度 大阪での報告①~③
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介護保険の被保険者証が郵送されてきた。数日前のことである。 酔流亭は今月5日で満65歳になった。65歳になれば、介護保険の第1号被保険者になる。なお、40歳から64歳まででも、要介護と認定されると、こちらは第2号被保険者となるそうだ。 ともあれ、いつまでも子どものつもりでいる酔流亭であるのに、高齢者の仲間入りを果たしたわけである。 いま公開中の映画『家族を想うとき』のことを思う。というのは、この映画に登場する4人家族の夫リッキーは宅配の仕事に就くが、妻のアビーは介護労働をしているからである。身体が不自由で一人暮らしの老人の家庭を訪問して食事を作ったり掃除をしたり用便の世話をする。週4日の勤務で、朝7時半から夜は9時まで、一日の拘束時間は14時間にもなる。 暮れにこの映画を観て強い感銘を受けたので、そのことを『伝送便』誌の新年号に書いた。 上に貼り付けた文章(『伝送便』誌掲載文)は、夫であるリッキーのほうに主に目が行っている。『伝送便』誌は郵便労働者の交流誌であり、そして日本郵便は現在、郵便よりもゆうパック配達という物流業に力点を移しつつあるので、ついそうなってしまった。実際、リッキーが従事している仕事は、日本におけるゆうパックやクロネコヤマトの配達員たちの仕事そのままだ(日本の宅配業では直接雇用がまだ多いが、リッキーのような「個人事業主」も次第に増えてきている)。リッキーの受難は、日本の郵便・物流に従事する労働者にとって、まさに我が身の問題なのである。 けれども、いまや介護保険の被保険者となった身として、介護労働者である妻アビーが登場する場面についても、もっと考えてみたいと思う。 アビーは担当する老人たちを自分の実の親に対するように親身に介護しようとするのだが、彼女に課せられた厳しい勤務シフトがそれを許さない。時間きざみでいくつもの家をまわらなければならない。 印象的な場面がある。アビーの介護を受ける老女の一人が、1984年にイギリスを揺るがした炭鉱ストの思い出を語るのだ。バス2台に乗ってやってきたピケ隊(スト破りを許さないためにピケットラインを張る人たち)の食事を用意したことがあるという。映画の中で唯一、労働組合が姿を現わす場面である。映画を観る私たちは、これを昔を懐かしむセリフとだけ聴き流してはなるまい。 「リッキーの受難」と先ほど書いた。ネタバレになってはいけないので詳しくは書かないが、映画の終盤、リッキーは文字通り打ちのめされてしまう。ところが、壊れかけていた家族には再生の兆しが窺えもする。資本主義を激しく糾弾しながら、併せて、そこに呻吟する一人一人に優しい眼差しを向けているのが、この作品に限らずケン・ローチの見事さであると思う。
by suiryutei
| 2020-01-11 09:40
| 身辺雑記・自然
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Comments(2)
Commented
by
kaguragawa at 2020-01-11 18:37
今日、わたしのところにも届きましたよ(笑)。「介護保険保険料納付」についての書類とともに。
それはそれとして、博物館など65歳から割引になるところがかなりあるようで、精勤これつめたいと思っています。
1
Commented
by
suiryutei at 2020-01-12 08:30
かぐら川さん、高齢者の新入生同士、今年もよろしくおねがいします。
そういえば昨日、中学からの友人(つまり全員が高齢者新入生)たちと淺草に行ったのですが、花やしき遊園地も入園料1000円のところ65歳からは500円とのことでした。ただし、ローラーコースター(どんな乗り物だ?)とか65歳未満でないと乗れない乗り物があるようです。
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