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今日は長崎の原爆忌だ。朝7時台のTVニュースに長崎からの中継映像もあった。空はその時間、白っぽかったが、九州地方の天気予報は晴れだから、これから平和祈念式典の始まる時間に向けて青空が拡がっていくのだろう。 今朝の朝日【天声人語】が、当初小倉に決まっていた標的都市が当日急きょ長崎に変更になった事情に触れている。気象状況が小倉は予想外の視界不良だったので、原爆を積んだ米軍機は長崎に向かったのだ。 【天声人語】の執筆者は、続けてこう書き添えている。 ・・戦況の定まったあの時期、あれほど非人道的な新型兵器を使う必要があったか。 これは誰もが思う疑問である。ヨーロッパでは日本の同盟国ドイツはすでに降伏していたし、日本国内は疲弊しきっていて戦争継続などあといくらも出来ないことは明らかだった。ソ連の対日参戦の手筈も整った。あの戦争の終結ということに限って言えば、原爆を2発も投下する「必要」など全く無かった。 それでもアメリカ政府が原爆使用に踏み切ったのは、戦争後に予想されたソ連との対抗関係のためである。ナチス・ドイツを倒す主力となったソ連が戦後の世界で発言力を増すのは明らかであり、原爆の威力を見せつけることで、そんな新型兵器をまだ持っていないソ連を威嚇しておく必要があるとしたのである。 9日当日の朝に急きょ標的と決まった長崎だが、17挙げられていた「候補」のひとつには入っていた。その17の都市は、原爆の破壊力を確かめられるように通常爆弾を落とさず、無傷のまま残しておいたのだという。 こういう「冷静な」計算ができたのは、有色人種の命を白人のそれとは等価に見ないという人種差別意識があったからだろう。もしドイツがまだ抗戦していたとして、ヨーロッパの都市に原爆を落としたろうか? この場合、人種差別主義は日本人に向けられたわけだが、酔流亭が併せて思うのは、社会主義というものに対する国際ブルジョワジーの持つ憎悪の凄まじさである。社会主義ソ連との対抗のために敢えてやったのだから。 これに改めて思いが至ったのは、つい最近『武器としての「資本論」』を読んだからだ。この本の著者に教えられたのではない。その逆だ。著者の白井聡は、あれだけ「資本論」を持ち上げながら奇妙なのだが、肝心の階級対立ということについての問題意識が意外に希薄なのである。それが酔流亭には反面教師になった。 「資本論」を読んでみようかと思わせただけでもあの本には積極的な価値があるし、白井聡には期待しているのだけれど。 だが、今は長崎に思いを馳せたい。 学生だった酔流亭が広島と長崎の原水禁大会に参加したのは1973~5年だった。広島ではともかく暑かった。長崎では風にときに秋の気配を感じる瞬間がある。3日の時間差のほか、広島は瀬戸内海という内海に面しているのに対して、長崎は外洋から海風が吹いてくるからでもあろうか。 9日の祈念式典を終え、長崎駅で帰京の列車を待つ間、駅構内の待合室に置かれたTV受信機では甲子園の中継が始まっている。前日あちこちの会場に分かれて行なわれた原水禁大会の分科会では口角泡を飛ばして論争していた学生同士が並んで中継に見入っている。 今年はコロナ禍で甲子園は中止だし、飛沫感染が心配だから「口角泡を飛ばして論争」も出来ない。 ※広島の原爆忌について三日前の更新記事です。
by suiryutei
| 2020-08-09 09:58
| ニュース・評論
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