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【いてんぜ通信】秋号に寄稿した『ワクチン接種前後の記』を2回に分けて転写します。今日は前半です。 コロナウイルスのワクチン接種一回目を受けたのは6月29日だった。居住する千葉県我孫子市の中規模の病院に連れ合いがインターネットで予約を入れてくれた。ワクチンはファイザー製である。
接種一回目
病院の入り口で備え置きのアルコール液を使って手指を消毒すると、同時に機械が体温も測定してくれる。家で計ったときと同じ36.1℃であった。 「ワクチン接種ですか?」 そこに立っていた女性看護師がそう確認してから地下1階に向かうよう指示してくれた。 その接種会場はわりと広い部屋である。受付で接種券と予診票を渡し、保険証を見せる。提示するのは保険証でなくとも、自動車免許証そのほか本人と確認できるものなら何でもいい。靴を脱いでスリッパに履き替えた。 隅に座っている中年の男性医師に質問される。 「注射を受けて異常が起きたことは過去にありますか?」 「これまでにはありません」と返事。医師に訊かれたのはこれだけである。 注射を打ってくれるのは中年の女性看護師だ。「アルコールで異常が起きたことはありませんか?」と訊かれた。アルコールなら毎日飲んでいるのであるが、この場合は注射針を刺す前にアルコールで皮膚を消毒するのを指すのである。アルコールで皮膚が荒れる人がいる。「はい、異常は起きたことありません」。 左腕に打ってもらうことにした。 「腕をダラリと下げて力を抜いてください。射すときちょっとチクリとします」 じつは注射針を刺されるのが、子どもの頃から66歳の今に至るまで、苦手である。働いていたころ職場の健康診断で採血されるとき、腕のシャツをまくり上げてソッポを向いて目を固くつむったら 「そんなに怖がらなくても大丈夫です」 女性の保健師さんにからかわれたことがある。 TVニュースでワクチン接種の場面を視ると、筋肉注射だからブスリッとずいぶん深く射している。それが怖かった。しかし、射された瞬間はそれほど痛くなかった。そして注射はすぐ終わった。 部屋には20席くらい椅子が並んでいる。壁にTV受信機が置いてあって、正午前の時間であったからNHK総合の地域情報番組がかかっていた。どこそこで○の花が咲いて見頃だとか、一都六県の話題を紹介するノンビリした番組だ。部屋はひどく空いていて、私のほかには70代くらいのご夫婦と思われる一組がいるばかり。 接種を終えた人はここで15分ほど待機して異常が起きないか経過観察するのである。これは自己観察であって、とくに異常が起きなければ15分後には退室していい。接種を受ける前、青い小さな紙片を貰った。こう書いてある。
~新型コロナワクチン接種されました方~ ご希望ございましたら、カロナール錠500mgを4錠500円にてお渡しいたします。 1階受付にてお声掛け下さい。 ★飲み方★ 発熱疼痛時1回1錠 (6時間以上あけて1日3回まで) ※お渡しは当日のみとさせていただきます。 ※症状改善せず、悪化の場合は内科の受診をお勧めいたします。
15分間の経過観察の間には何も起きなかった。前述のご夫婦も、お二人ともとくに異常は起きていないよう。もちろん<カロナール錠4錠500円>なるものは購入しなかった。そもそも接種は無料と聞いて財布を持ってきていない。その日は何事もなく終わった。 二回目の接種は7月20日に予約してある。
夜中に聴く倍賞千恵子の歌声
ところが、その夜中のことである。日付は、もう30日に替わっている。午前2時半過ぎに目が覚めた。眠りから意識が戻ってくるにつれ、左腕の昼間注射を打たれたあたりに疼痛があるのがわかってきた。 痛みで目が覚めたというのではない。目覚めたら痛みがあるのに気づいた、といった塩梅である。 科学ジャーナリストの天笠啓祐氏がこう書いていたのを寝ぼけた頭で思い出した。 「旧来のワクチンは、いずれも抗原そのものを作り、接種している。今回のワクチンはいずれも、DNAやRNAといった遺伝物質を体に入れて、人間の細胞の中で抗原を作らせているが、これは<人間の遺伝子操作>にあたる」(新聞『思想運動』4月1日付紙面から)。 つまり体内に注入された異物と我が身体とが抗っているのがこの痛みなのだろう。天笠さんは「ワクチン接種で感染症は克服できるのであろうか」と問いかけて、こう述べている。 「一時は克服されたように見えても、やがてさらに大きな問題が惹起されるのではないだろうか。その一つが、ワクチン接種の拡大がウイルスの生き残りをかけての変化をもたらし、次々と変異株をもたらすこと・・・」 眠気が遠のいていく。FMラジオを点けた。NHK[ラジオ深夜便]。3時を回って、4時までの1時間、倍賞千恵子の特集だという。アナウンサーが紹介するに、6月29日が彼女の誕生日だ。すると、その時刻には日付はもう30日に替わっているけれど番組がスタートするのは29日のうちだから、誕生日に合わせての特集ということか。1941年生まれというから、「日本一の妹」あのさくらさんも80歳になられたわけだ。 もう4年前になる。その年前半のNHK朝ドラ『ひよっこ』で、有村架純が演じたヒロイン谷田部みね子は茨城県の奥から集団就職して東京下町のトランジスタラジオ製造工場で働く女工であった。その工場の裏にある女子寮の舎監・愛子を演じたのが和久井映見。いくらか天然ボケしたキャラで、女工たちを優しく見守っている。彼女は倍賞千恵子のファンという設定であって、よく髪を梳きながらデビュー曲『下町の太陽』を口ずさむ。1965年の大晦日には[紅白歌合戦]で倍賞千恵子が当年の大ヒット『さよならはダンスの後で』を唄うのに視入っていた。東京オリンピック(前の、1964年開催のほうです)のあと日本を襲った不況のあおりで工場はすでに操業停止に追い込まれていて、年が明けるとみね子と愛子も離ればなれに寮から出ていく。その後の展開については本通信の前身【A・Z通信】の第38号に寄せた小文で少し触れた(『再放送「ひよっこ」とベストセラー「ぼくはホワイトでイエローで、ちょっとブルー」』)。 そういえば、和久井映見の出世作となった映画『息子』(1991年)は『男はつらいよ』の山田洋次が監督したもの。なるほど、つながるなあ。和久井は耳が不自由な若い娘を好演していた。 『下町の太陽』と『さよならはダンスの後で』は、もちろんその夜中のラジオでも流れた。 倍賞千恵子が唄って私に印象深いのは、彼女だけの持ち歌ということではないし、そのときのラジオではかからなかったけれど、『島原地方の子守歌』である。1970年の映画『家族』は、九州の炭鉱を離職した一家(夫婦、舅、子ども2人の合わせて5人)が開拓農家になるべく北海道まで日本列島を縦断していく話。途中、大阪で、折から開催されていた万博の会場を一家は覗いてみるが、人混みにもまれ、疲れ果ててしまう。東京へ向かう新幹線の中で、赤ん坊をあやしながら、倍賞千恵子演じる母親がこの歌を唄うのである。東京で、赤ん坊は急に異変を生じて亡くなってしまう。山田洋次監督、夫を井川比佐志、夫の父親である老爺を笠智衆が演じた。高度成長に取り残される人びとを描いて、私が10代のころ観た邦画の中でもっとも心に残る作品である。 (つづく) 映画『追憶』のことなど ~【いてんぜ通信】寄稿その2 : 酔流亭日乗 ※関連する過去ログとして 『ひよっこ』と『ぼくイエ』(上) ~【A・Z通信】掲載文 : 酔流亭日乗 (exblog.jp) ![]()
by suiryutei
| 2021-08-19 07:30
| 身辺雑記・自然
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Comments(2)
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ワクチンの接種をしても感染しないとは限らないのは理解しているのですが、副反応を考慮してもウイルスにある程度の効果が期待できると考えて、打とうと思っている方が多いように思います。
しかし、早く打ちたいと思っても、ワクチンが足らず、予約が取れないという話を聞きます。予約が「プラチナ化」しているのだそうです。 東京では、23区や各市など基礎自治体の接種会場のほかに、東京都が集団接種会場を設けています。 しかし、この会場の所在場所(下記)を見てすぐに何か変だぞ思いました。 結果として確保できる場所としてこうなったので意図的ではないと思いたいですが、それを理解したうえで、見事に、隅田川の西側しか会場がないのです。 この東側には、都民はいないのでしょうか? これが変だと思うのは私だけだろうか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大学と連携したワクチン接種会場(青山学院大学会場、一橋大学会場、東京都立大学会場) 表参道、国立、南大沢 経済団体と連携したワクチン接種会場(飯田橋会場、多摩センター会場、産業サポートスクエアTAMA会場) 乃木坂ワクチン接種会場 立川地域防災センターワクチン接種会場 多摩総合医療センターワクチン接種会場 行幸地下ワクチン接種センター 立川北ワクチン接種センター 三楽病院ワクチン接種会場 お茶の水 調布市グリーンホールワクチン接種会場 井の頭恩賜公園ワクチン接種会場 都庁北展望室ワクチン接種センター 都庁南展望室ワクチン接種センター
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