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一昨日の17日は牧水忌、すなわち若山牧水の命日だったが、一日おいて今日、19日は糸瓜忌だ。正岡子規の命日である。子規は1902年のこの日に35歳で世を去った。 今日の朝日朝刊【歌壇】に 柿好きの子規にはいつも早過ぎる子規の忌日がまためぐり来る 投じられたのは、我が家と同じ我孫子市在住の松村幸一という方だ。けさ載るのを狙ってのことだろうから、すこし前に出しておいたのだろう。我孫子市内では先週あたりからスーパーマーケットの果物売り場の一番目立つところに柿が並ぶようになった。我が家でも今朝、この秋初めて柿を食べた。 さて子規は<獺祭書屋主人>と名乗ったりしたので、獺祭忌という言い方もされる。糸瓜のほうは辞世の句に糸瓜(へちま)が詠まれているからである。 その辞世の句(3句もある)については、13年前、2008年9月19日の更新記事に書いたことがある。 上の古い記事に、毎年いまごろになるとぼちぼちアクセスがある。こんな小さなブログの13年も前の更新記事を拾ってくれるなんて、子規を好きな人が世の中には多いんだな。 記事は、こう結ばれている。 「・・今、正岡子規についてぽつぽつと調べているところ。そんなわけで今年の糸瓜忌(子規の命日)は、例年より子規を身近に感じている。」 その「ぼつぼつと調べ」る上で良き手引きになったのが『正岡子規ー五つの入り口』という本だった。大岡 信著、岩波書店1995年刊。詩人の大岡 信が岩波の社員を相手に五講に分けて講義したのを本にした。 最近、ブレイディみかこさんの『他者の靴を履く』を読んでエンパシーという言葉を知った。詳しくは同書について書いた更新記事にあたっていただけるとうれしいが、つまり他者への理解力ということである。 大岡 信という詩人は、そのエンパシーに富んだ人であったように思う。若山牧水についても、大岡さんが書いた牧水の伝記『若山牧水~流浪する魂の歌~』(中公文庫)が、酔流亭としては牧水を知る上で一番の助けになった。一昨日の牧水忌の晩は、久しぶりに同書を本棚から引っ張り出してパラパラめくる。 ブレイディさんの本では読後にチェルヌイシェフスキーのことを思ったということは、上に貼り付けた書評記事に書いた。先日の夜、例によって酔っ払って石川啄木『呼子と口笛』をパラパラめくっていて詩「はてしなき議論の後」の中に<何を為すべきか>という語と<五十年前のロシアの青年>がくり返されるのに目が留まった。 今さらながら啄木とチェルヌイシェフスキーが酔流亭の頭の中ではつながったのである。 今年の糸瓜忌は子規からちょっと離れて、啄木のことを考えている。 ※2008年9月の更新記事に正岡子規のことを書いたのは、同年10月の或る読書会で司馬遼太郎『坂の上の雲』の序盤についての報告を担当したからだ。あの小説は前半、子規が生きている間は優れた青春小説だと思う。日露戦史みたいになってしまう後半はあまり感心しない。 この読書会が、先日亡くなった色川大吉さんの教え子さんたちによって運営されていた(フォーラム色川)ことも、今は思い出深い。 その読書会での報告はこのブログに3回に分けて写してあるので(2008年10月19~21日)、それも貼り付けておきます。 ※上の3本の旧記事は[『坂の上の雲』放送を考える全国ネットワーク]の<参考サイト>欄にも採録されています。92番です。
by suiryutei
| 2021-09-19 08:00
| ニュース・評論
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