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昨日(22日)の朝日新聞朝刊に載った下の記事をおおいに興味をもって読んだ。ロシアのウクライナ侵攻には大反対だが、その背景にNATOの東方拡大もあったのではないか、それが戦争の危険を増大させ、ついには本当に戦争が始まってしまったのではないか、とは酔流亭もこのブログで何度か書いてきたことだからである。 上の記事のタイトルになっている質問(NATO東方不拡大 約束はあったのか)について新聞記者の問いへの吉留教授の答えに酔流亭は納得がいかないものがある。 教授は、研究上の通説として「明示的な約束はなかったというものだ」とした上で、ところがその後すぐに、1990年2月に当時の米ベーカー国務長官がソ連ゴルバチョフ書記長に「NATO軍の管轄は1インチも東に拡大しない」と発言したこと、NATOのヴェルナー事務総長も同年5月「NATO軍を西ドイツの領域の外には配備しない用意がある」と演説したことも述べる。 いったい、アメリカの国務長官がソ連の最高権力者に向かって発言したことや、NATO事務総長の演説は「明示的な約束」にあたらないのであろうか。それらの「発言」や「演説」は記録されて残されているからこそ30数年後の新聞記事にもそういう事実はあったこととして記載されるのである。これは「明示的」ということではなかろうか。 なるほど上掲記事のサブ見出しにあるように「条約に規定」はされなかった。ゴルバチョフら当時のソ連当事者の手抜かりというより、それを強く押しきれなかった弱みもあったのであろう。なにしろその直後(1991年)には崩壊してしまう国家の指導者である。 だが、だからといって「明示的な約束はなかった」ということにはならないはずだ。 こう書くと「では、あなたはロシアの侵略を正当化するんですか」という言葉が飛んでくる。こういう短絡的な思考が事態を正確に見ることを妨げているのだ。戦争がいかに悲惨な事態をもたらすか。だから戦争につながるような動きはどんなものにも反対し抗議しなくてはならない。実際に戦争を始めたロシアが悪いのは当たり前だ。同時に同国を戦争に挑発した軍事同盟(NATO)の拡大にも反対するのである。 このブログでこれまでにも伊勢崎賢治氏の長周新聞インタビュー記事や〔憂慮する日本の歴史家の会〕の声明を紹介してきた。 もう一つ、コミュニズムの立場からの発言として『思想運動』紙4月1日付一面記事も紹介しておきます。今日の更新記事のテーマである「NATO東方拡大(不拡大)」についても丁寧に論じられている。そうしてここが肝要だが、その上でロシアの侵攻を支持などしていないのである。
by suiryutei
| 2022-04-23 09:16
| ニュース・評論
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