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新人事制度 大阪での報告①~③
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昨日完成した『伝送便』5月号に掲載された記事を転写します。 ![]() 米アマゾンのニューヨーク市にある物流拠点で労働者の投票によって労組が結成される運びとなった。そのスタテン島集配センターでは約八千人が働いており、投票は三月二五日~三〇日に行われた。投票総数四七八五票のうち賛成二六五四票、反対二一三一票というから、息詰まる接戦を労組結成側が制したということだろう。 ![]() 米アマゾンでは一年前はアラバマ州ベッセマーで労組結成をめぐる投票が行われ、このときは賛成七三八票、反対一七九八票で労組結成派が敗北していた。だから米アマゾンで労組ができるのはこれが初めてになる。 このあたり、日本とアメリカでは労働法が違う。日本では少人数でも労働組合が作れるし、その労組は団体交渉をする権利があるが、アメリカでは<唯一団体交渉条項>というのがあって、どの労組に労働条件の交渉権を委ねるかはその事業場で働く人たちによる無記名投票で決める。これはニュー・ディール下の一九三五年に作られた進歩的なワグナー法でそうなり、これによって産業別労働組合が事業場の中にユニオニズムを打ち立てることに道が開かれた。ところが戦後冷戦下の反動的なタフト・ハートレー法によって修正が加えられ、会社もまた「うちに労働組合は要りません」という働きかけをしてもよいということになった。 そこで一年前のアラバマでも今回のニューヨークでも会社による激しい反労組宣伝が行われた。「アマゾンは投票までの何週間か、激しい〝選挙活動“を展開。反労組のメッセージを印刷した紙を倉庫の至る所、揚げ句の果てはトイレの個室内まで貼り付けたり、従業員に仕事を中断して投票問題の集会に参加することを強制したりしたほか、RWDSU(小売・販売・百貨店労働組合)を批判するオンライン文書を従業員に繰り返し送り付けた」(一年前のロイター報道)。 今回はそれをはねのけての労組側勝利である。 思い出すのはマーチン・リット監督の映画『ノーマ・レイ』(一九七九年)だ。アメリカの田舎町の紡績工場を舞台にしたこの映画の結末では、やはり労組の賛否が投票で争われ、組合派が多数をとって会社との団体交渉権を勝ち取るのである。そこにたどりつく前、サリー・フィールド演じるヒロインの紡績工ノーマが劣悪な労働環境に抗議して作業時間中に立ち上がり、<UNION>(組合)と手書きで書いたプラカードを掲げる場面は今も目に焼き付いている。 なお去年労組側が敗北したアラバマ州の物流拠点でも、会社に悪質な介入があったことが問題視されて今年再投票が行われ、反対が九九三票と賛成八七五票を上回る開票結果がいったん出されたが(三月三一日)、有効性が争われている票が四一六票あり四月一八日現在まだ結果不明である。本誌が皆さんに届く頃には明らかになっているかどうか。アメリカではスターバックスなどでも労組結成の動きが進む。新たなユニオニズムの時代を迎えているようである。 ![]()
by suiryutei
| 2022-04-29 07:57
| ニュース・評論
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Comments(3)
(有)知床遊覧船というのが、今回事故を起こした運航会社で、『知床観光船』と書くと、知床の他の会社の観光船と間違う恐れがあるので、前回コメントの名称を訂正させていただきます。ところで、自分は勉強不足なので度々のコメントは控えた方が良いと思っていますが、円安の130円突破は、自分のような非正規・低所得者にとって、新型コロナとウクライナ戦争というダブルパンチに加えて、さらに物価高に拍車をかけてトリプルパンチを浴びせられているようなもので、このコメントは、悲鳴のようなものです。酔流亭さんのブログ記事では、米アマゾンの労組結成に希望が見えるような書き方ですが、日本では、連合の芳野会長が、自民党の会合に異例の出席をし、(「ナチスの手口を見習ったらどうか」という発言のあった)麻生氏が「酒を飲めるところまできた」と歓迎しています。これについて、「資本家と労働者が同じ政党を支持しちゃったら、一党独裁のそれこそ戦争もできちゃう強権政治が生まれる!」という危機感を示す人もいます。日本ペンクラブ ・日本文芸家協会・ 日本推理作家協会による「ロシアによるウクライナ侵攻に関する共同声明」というのが先月出されたそうですが、この声明では、過去の日本の侵略戦争の反省を踏まえておらず、何でも反省さえすればいいというものではないでしょうし、適当な例えではありませんが、過去に殺人を犯した人が、自分がやったことは正当防衛だったので忘れちゃったが、お前のやっていることはただの殺人なので許せない、と非難しているような気がします。酔流亭さんだったらそういう非難の仕方に説得力があると思われますか?
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追記。ウクライナ政府の公式Twitterに、天皇とヒトラーを同一視する映像が掲載されていた件で、日本政府が削除させた、ということを以前のコメントで触れましたが、ウクライナ政府でなくとも、海外では日本の過去の戦争がファシズムによる侵略戦争だったという評価があると思いますが、それを無視した声明を出すことは、文学者が過去に学んでいないと公言しているような気がするのですが、世界全体が今はそうなので、気にしなくていい事なんでしょうか?
彷徨い人さん、コメントありがとうございます。
諸物価値上げは我が家のような年金生活者にも本当に痛いです。 労働運動はアメリカでもイギリスでもここ数十年というもの酷い状態であったようです。だからイギリスのケン・ローチ監督の最近の作品でも労働組合の姿はあまり出てこない。ローチさんは登場人物にかつての炭鉱労働者のストライキの思い出話をさせることによって進むべき方向を示唆してはいるのですが。 ただ、その状況にまた変化が生じ出してきているのが最近ではないでしょうか。イギリスでは、今はまた雌伏しているとはいえ、ひところの労働党コービン旋風がそうでしょう。アメリカの左派も日本のそれよりずっとまともに思えます。ウクライナ情勢の見方についても。 ペンクラブなどの共同声明は、今はじめて全文を読みました。あまりに簡素で心に響いてきません。彷徨い人さんのおっしゃるとおりと思います。といって、では私も所属している労働者文学会などが何か声明を出したとしても、あまりに社会的影響力がないのでお話になりません。悩ましいところです。
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