新人事制度 大阪での報告①~③
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前日の昼ごろから腹が急に張ってきた。その2~3日前から便通がやや不規則になって気になっていたところである。便の不規則だけなら酒飲みならある程度しょうがないと思うのだが、腹が膨らんでくるのは怖い。去年、生まれて初めて腸捻転に罹ったときがそうだった。あれは去年の十五夜のときで、今年も今月10日の満月が仲秋の名月となるから、ちょうど一年たつ。 意を決して病院に向かう。国道6号線沿いにある病院まで車で20数分。連れ合いがハンドルを握る。 (夏の手賀沼です) レントゲンとCT検査。写真を見て医師の診断は、果たして「捻転してますねぇ」であった。 それから採血され、血圧を測定され、着替える。 腸に内視鏡を入れるわけだから、お尻のほうに穴が開いたパンツを履き、上は浴衣のようなパジャマのようなのを羽織った。去年いちど経験済みだから、まあ酔流亭だって慣れたものだ。医師も去年担当した同じ先生だった。 腸が捻転すると、捻じれた箇所より上にガスが溜まる。腹が異様に膨れてしまうのはそのせいである。内視鏡を入れて捻じれた箇所を修復し、ガスを抜いていく。挿入されて数分後には腹がラクになってきた。医学というのはすごいものだと思う。内視鏡なんて無かった時代は、腸が捻転したらとにかく腹を裂いて中の腸をなんとかするか、さもなければもだえ苦しんだ挙句、腸が破裂する他なかったのではないか。破裂すれば死ぬ場合が多かったろう。 それにしても、つい先ほどまであんなに膨らんでいたお腹がすうっと萎んでいくんだから、自分の身体がまるで風船みたいだ。🎈 じき、パンパンに膨らんでいた腹はペッタンコに戻った。 治療が終わってから医師に言われる。 「捻転は再発する場合が多いんですよ」 「再発させないためにはどうしたらいいんですか」 「むずかしいですねえ。身体を動かして、水分を充分摂ることくらいです。捻じれたら、またいらっしゃい」 「またいらっしゃい」と言われたって、そう度々はご免である。風船じゃあるまいし。ふり返れば、一年近く再発しないでこれたので、近ごろはたしかに油断があった。酒量も、以前よりは少ないが次第に増えていたし。 中野重治『村の家』によれば、中野自身がモデルである主人公・高畑勉次の父である孫蔵の毎晩の酒量は一合半である。孫蔵は69歳。酔流亭はいま67歳だからそれに近づいてきた。酔流亭もこれからは一合半以内に抑えよう。一合こっきりと言いたいところだが、それでは辛い。 それから身体を動かすことだ。まだ20代だった頃、戦前から左翼運動に従事してきたインテリ老人が日ごろ心がけることとして「勉強をし過ぎないこと」を挙げるのを聴いたことがある。当時は、いつももっと勉強せいと言われ続けている自分とはあまりに遠い世界の話と思ったものだ。 ところが、この年齢になって、あの老人が言わんとしたことがいくらかはわかる。賃労働者だったときは、やむを得ざる苦行と思っていた労働が、勉強し過ぎから身体を守ってくれた面が、どうやらあるらしい。リタイアして自由に使える時間が確保できた一方、若いころの勉強不足が身に染みるから、つい本にかじりついてしまう。身体を動かすことをおろそかにする。 これはけっこう危険だ。
by suiryutei
| 2022-09-01 06:52
| 身辺雑記・自然
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Comments(6)
おはようございます 腸捻転は再発しやすいみたいですね。母の銀行勤務時代の知り合いの人が先年再発、マーケットの同期で10年くらい前胃がんになり3年以上元気だったが腸捻転になり治癒せず亡くなった友人が。
僕は週、月単位で10キロ程度歩き、体操やストレッチ、近年は腹筋800-1000回。都区内在住時はジムに行ったりしました。 お大事に、
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suiryutei at 2022-09-01 09:32
星の王子様さん、お言葉ありがとうございます。
腹筋800-1000回というのはすごいですね。私は中学のとき水泳部の冬季訓練で腹筋を鍛えるのは好きだったんですが、高校以降は身体は怠けっぱなしです。 捻転の再発は本当に要注意です。今回は早めに診てもらったのがよかったです。
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saheizi-inokori at 2022-09-01 10:16
大変でしたね、腸ねん転などときくと猛烈な七転八倒の痛さがイメージされますが、それほどでもなかったようで、しかもすぐに直ってよかったです。
私も晩酌は一合半(と缶ビール一本)になりました。 ストレッチと筋トレが30分、散歩に二キロ半くらいの毎日です。
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suiryutei at 2022-09-01 10:39
佐平次さん、コメントありがとうございます。ストレッチと筋トレされているんですね。私も何かやらないと。これからの季節、散歩は気持ちいいですね。一本の缶ビールも捨てがたいなあ。
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ginsuisen
at 2022-09-01 14:12
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大変でしたね。
私は。腸閉塞を抱えています。捻転とは違って、閉塞なので、手術することもできますが、手術すると再び閉塞になりやすくなるため、温存にしております。かれこれ20年前の元日のことでした。15日間、点滴のみ、食事もできず、点滴棒を持ちながら、病院内を歩け歩けでした。もちろん、大腸検査をして、やっと退院でした。 運動は大事で、老人がよく腸閉塞になります。 日本人の大好きな、ゴボウや昆布などの食物繊維がひっかかると、便通が悪くなるので、食べるのを控えています。 お腹の運動、歩くなどのほか、漢方薬を飲んで、腸を動かすようにしています。 何回か、再発になりそうで、救急に駆け込んだことがありますが、ここ10年は、ご飯やパン、麺などの炭水化物や糖質を摂取せずに肉や魚、卵などのタンパク質メイン、野菜や若布の水溶性食物繊維を摂るようにしたら、腸閉塞の再発をひとまず、抑えています。 腸はタンパク質と脂質でできています。米やそばは消化が遅いので、腸にとっては負担です~。
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suiryutei at 2022-09-01 15:48
ginsuisenさん、コメントありがとうございます。
腸閉塞と捻転は親戚同士の病気ですね! 15日間も点滴だけとは大変でしたね。私も去年19日間入院したときは前半はずっと点滴、絶食でした。腸捻転で19日間も入院とはちょっと長いのですが、なにしろギリギリまで我慢して病院に行くのが遅かったものですから、医師は治療後の経過を用心して観察したようです。 運動不足もいけないので、私も点滴棒を持ちながら院内を歩き回っていました。 大好きな蕎麦とご飯があまりよくないというのはつらいです。蕎麦よりはウドンがいいらしいですね。私はウドンも大好きですが。 私の場合、問題は酒です。禁酒はしたくない(できない)し、とはいえ再発はこわい。酒をすこし舐めたら水をたっぷり・・・という行き方でいくしかないかな、と思います。これでは酒を水で薄めて飲むようなものなのですが。 トホホ・・・。
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