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夏の初めに古本で手に入れて、蝉の鳴いているあいだ何度も読み返してきた『史上最大の革命』という本(ローベルト・ゲルヴアルド著、みすず書房)は、ドイツのヴァイマル共和制が幕開けした頃を叙述する歴史書だから、1919年1月のスパルタカス団の蜂起のことも書かれている。昨日の午後も、ちょうどそのあたりを読み返していたところで時刻が午後1時になった。下の写真は同書からで、1918年11月、キール軍港で決起して労兵評議会を作った水兵たち。帝政を打倒する革命のこれが烽火となった。 だが、続く1919年1月ベルリンでの最左派スパルタカス団の蜂起は敗れ、団の指導者だったローザ・ルクセンブルグもカール・リープクネヒトも反革命派の手で惨殺される。下はリープクネヒトの死に顔だ。頭に包帯を巻いているのは、至近距離から3発の銃弾を受けて殺害される前に銃床で殴られていたからだ。ケーテ・コルヴィッツの画である。 そうして午後1時からNHKBSで放映された映画『スパルタカス』を酔流亭は視入った。紀元前のローマ帝国で実際に起きた奴隷反乱を描いた作品だ。上記ドイツのスパルタカス団とは、当時のドイツの革命家たちが奴隷反乱の指導者スパルタカスを敬慕してそう名乗ったのである。 1960年公開のこの映画ではスパルタカスをカーク・ダグラスが演じている。 脚本を書いたのはダルトン・トランボ。2016年に日本公開された『トランボ~ハリウッドで最も嫌われた男』に、『スパルタカス』が作られる当時カーク・ダグラスとダルトン・トランボが顔を合わせる場面がある。『トランボ』を観た後に書いたブログ記事から写そう。 酔流亭は『ローマの休日』も好きだが、『スパルタクス』(1960年、スタンリー・キューブリック監督)こそ忘れ難い。ローマ帝政下での奴隷の反乱が描かれる。残念ながら映画館では観ておらず、TV放映、つまり途中で頻繁にCMに邪魔され、カットも相当されているだろう不完全な形でしか視ていないのだが、それでも深く感動した。だから、仕事を干され続け、B級映画の脚本を偽名を使って低額で濫作することで糊口をしのいでいたトランボがついに『スパルタクス』の脚本執筆にとりかかるところでは涙が出そうになった。このとき立派だったのは同映画に主演したカーク・ダグラスである。もちろん風貌がよく似た俳優が演じている。制作にも関わっていたダグラスは、「アカに書かせるな」という妨害に屈しない。このあたり、おそらく事実に忠実に再現しているのだろう。 『スパルタカス』の映画そのものについてもっと書きたいのだが、今は時間がない。後日機会があれば。 とにかく、いい映画を視たという満足感に浸されている。
by suiryutei
| 2022-09-16 05:21
| 映画・TV
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