新人事制度 大阪での報告①~③
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昨日(17日)の午後はユナイテッド争議団の不当解雇撤回を求める抗議行動に参加した。成田空港国際線4階ロビーで毎月開催される。 ![]() 当該の2人(千田さん、吉良さん)からの決意表明やシュプレヒコールの合間に、支援団体の連帯表明が続く。HOWS(本郷文化フォーラムワーカーズスクール)からはいつもTさんが代表してスピーチするのだが、そのTさんがたまには替われと言うので酔流亭が要旨以下のようなことをしゃべった。 ここに来ている皆さんはお忙しいだろうから、平日の昼間にTVを視る時間なんてないだろうと思います。そこでこんな話をするのはちょっと申し訳ないのですが、一昨日NHKBSで『スパルタカス』という映画が放映されたのを私は視ました。1960年の映画だから60年以上前の作品です。 スパルタカスというのは紀元前ローマ帝国で実際に起きた奴隷反乱の指導者の名前です。映画ではカーク・ダグラスが演じています。脚本を書いたのはダルトン・トランボという人で、この人は第二次大戦後アメリカで吹き荒れた「赤狩り」で一番狙われた人です。こいつはアメリカ共産党員だろうと言われて刑務所に入れられた。それでも転向しなかった人です。 脚本家として素晴らしい力があって、『ローマの休日』あのオードリー・ヘプバーンが某国の王女に扮した作品ですが、これでアカデミー賞の最優秀脚本賞を獲ったりしています。 ![]() さてスパルタカスの乱は結局ローマ帝国の正規軍と戦って敗れてしまいます。史実というか歴史書の記述ではスパルタカスも戦場で討ち死にしたらしい。ところが、この映画ではスパルタカスは戦場では死なず、ローマ軍の捕虜になります。ただ、ローマ軍も大勢いる捕虜のうち誰がスパルタカスなのかわからない。そこでローマ軍の司令官は捕虜にした奴隷たちに向かって 「この中にスパルタカスがいるはずだ。それを教えた者は命を助けるぞ」 と言うのです。 ところが、誰もスパルタカスを指さす者はいない。それどころか(本人ではない)一人が「スパルタカスは俺だ!」と立ち上がると、捕虜の奴隷たちは次々に立ち上がって「俺がスパルタカスだ!」と言い出すのです。 それは感動的な場面でした。脚本を書いたダルトン・トランボがスパルカタスは戦場で死んだとされる通説に逆らってローマ軍の捕虜になったとしたのは、この場面を作りたかったからではないでしょうか。生殺与奪の権を持つ権力者といえども人の心を自分の好きにすることはできない。助命の誘いや死の恐怖よりも強い人と人とのつながりというものはある。そのことをこの場面を通じてトランボは訴えたかったのではないか。 捕虜となった奴隷たちは全員が磔にされ息絶えます。歴史書の記述においても街道に沿って5000人とも6000人とも言われる奴隷たちが磔台で絶命したそうです。映画ではスパルタカスもそのように処刑されます。ハリウッド映画にしては非常に厳しい結末です。 しかし、私は感動しました。紀元前のあの時代においては奴隷たちは勝利することができなかった。しかし、現在は働く者の力は紀元前よりずっと強くなっています。そして権力者が思い通りには人の心を操ることができないのは昔も今も変わりません。私たちはこの解雇撤回の闘いに勝利しましょう。
by suiryutei
| 2022-09-18 04:42
| ニュース・評論
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