新人事制度 大阪での報告①~③
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年を越す前に車を洗おうと思った。 が、風が強い。北風である。こんな日に外の作業は嫌だ。年内はまだ数日あるし、洗車はその数日のうちにやることにして、机の片づけにかかった。 新聞の切り抜きを整理することにした。今年一年分ということではなく、かれこれ30年分の切り抜きが、机の右のほう四段ある引き出しの二段分を埋めている。取捨選択しなくては、このさき増えていくであろう新しい切り抜きの置き場がない。なお残りの二段の引き出しにはこれまでに戴いた手紙とか年賀はがきの束なんかが入っている。 で、切り抜きをめくっていくと、渡辺京二さんのインタビュー記事が出てきた。朝日新聞朝刊。日付は2013年8月23日(金曜日)となっている。この人の訃報はつい前日に聞いたばかりだ。下に貼り付ける熊本日日新聞記事は25日の夜更新されたもの。 記事中、「人が生きていくうえで、大事なことは何だとお考えですか」という質問には、こう答えている。 「どんな女に出会ったか、どんな友に出会ったか、どんな仲間とメシを食ってきたか。これが一番です。そこでどんな関係を構築できるか。自分が何を得て、どんな人間になっていけるか。そこに人間の一生の意味、生の実質がある。本来、生きていることが喜びであるべきなのです。・・」 引き出しのいちばん底にあったのは、井伏鱒二の死を伝える記事である。1993年7月11日(日曜日)、朝日新聞朝刊。底にあったということは、切り抜きを机の中に保管するようになったのはそのころからということだろう。 井伏は一番好きな作家である。作風に不満がないわけではない。たとえば『荻窪風土記』には関東大震災に遭ったときの体験も書かれているが、同じとき被災した佐多稲子が書き残したもの(たとえば『私の東京地図』)などと比べると社会批評性が乏しいのは否めない。そのことについては11年前、酔流亭が東日本大震災に遭遇したとき書いたことがある。 しかし、それでも酔流亭は井伏鱒二の世界が好きである。 朝日新聞の名物連載であった吉田秀和の『音楽展望』や加藤周一の『夕陽妄語』の切り抜きも出てきた。1990年代にはどちらも夕刊での掲載である。のちにどちらも朝刊のほうに引っ越し、夕刊は読む記事の少ない、スカスカしたものになっていった。そうして吉田も加藤も死んでしまったし(吉田秀和は2012年、加藤周一は2008年に逝去)。
by suiryutei
| 2022-12-27 09:21
| 身辺雑記・自然
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