新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2025年 05月 2025年 04月 2025年 03月 2025年 02月 2025年 01月 2024年 12月 2024年 11月 2024年 10月 2024年 09月 2024年 08月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
山口瞳のエッセイ『男性自身』(週刊新潮に1963年から95年まで連載。単行本は全29巻)のうち、作者が60代になって日記形式で書かれた単行本3冊を古書で入手したことを3月31日の更新記事に書いた。 そのとき、もう1冊もインターネット上の古書販売で注文していた。発送元から「本日、発送しました」と連絡メールがあったのは同日(3月31日)の午後である。ゆうメールで出したという。すると、3月31日は金曜であり、ゆうメールは土曜日曜は配達しないから、早ければ月曜(4月3日)遅くとも4日か5日には着くと思った。 ところが、なかなか来ない。結局届いたのは週が改まった4月10日の月曜である。発送されたはずの3月31日から10日たっている。 日本郵便のサイトには「かかる日数は、差出日の翌々日から6日までです」と書いてあるのに。なお発送されたのは山梨県内からであった。 いくらなんでも日にちがかかり過ぎだ。本の梱包を改めて見てみると<ゆうメール>とある横に<特割>とも記入されている。 特割とは特別割引の略だ。通常よりも割引して安くしておく代わり、配達にちょっと日にちがかかりますよ、というのはわかる。しかし、そうして余計にかかる場合も含めて「翌々日から6日まで」と幅を持たせているはずだ。10日は、特別に割引としたって、かかり過ぎである。 そもそも<ゆうメール>というのが、かつて郵便局で働く労働者としてその区分作業にも携わっていた酔流亭の口から申すのもナンだけれど、よくわからないシロモノである。 郵便のようであって、そうではない。郵便との違いは何かというと、私信を入れることができない。そのぶん料金は安い。 郵便でないなら、ではかっては郵便小包と呼ばれていたところの<ゆうパック>に区分されるかと言えば、それでもない。ゆうパックなら土曜日曜も配達されるけれど、ゆうメールは通常郵便と同じく土曜日曜は休配だ。 そうして株式会社・日本郵便は今日、ユニバーサルサービスすなわち営利より公共性を優先させるはずの郵便よりも、営利第一の物流業(ゆうパック)に営業の力点を移してきている。そうした力点移動の谷間に落っこちて、配達に10日もかかってしまったのが、我が家にやっと届いた古書の特割ゆうメールということなのだろう。 ところで山口瞳は、67歳になって間もない1993年大晦日に、こう書き記している。 「この日記体の文章は、一人の老人がどうやって病を得て、どうやって死んでいくかを記録するつもりで書き始めた。・・」 彼はその一年半後、69歳で亡くなる。 酔流亭は今年68歳になって早々、このブログでもくり返し書いてきたように二度の入院手術を経験した。術後の経過は悪くないので、まだもうしばらくは生きられそうなつもりだが、今の自分とほぼ同年齢のとき書かれた山口の文章に対して、若い頃とは違った接し方ができるように思う。
by suiryutei
| 2023-04-15 09:16
| 身辺雑記・自然
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||