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同人誌『トルソー』の最新刊を、同誌の同人の一人、牧子嘉丸さんから頂いた(5月20日が発行日付)。ありがとうございます。 全143ページ。小説・対談・エッセイ・紀行・書評と充実した内容であることが目次からも窺われる。 嬉しいのは大佛次郎の小特集が組まれていることだ。その冒頭では、大佛作品を原作とした映画について牧子さんが論じている。まずこれを読んだ。 【阿修羅社通信】に連載されていた牧子さんの『キネマ万華鏡』を読むのが酔流亭はたのしみであった。古今東西の映画を縦横に論じていた。 ところが、同通信の発行者だった松本慶之さんが去年急逝され、【阿修羅社通信】は終刊に。だから牧子さんの映画エッセイを目にするのは久しぶりである。戦国武将・後藤又兵衛を大佛次郎が描いた『乞食大将』も映画化されていたのを、おかげで知った。 なお牧子さんは小説も寄稿している。『ノンエッセンシャル・ライフーこもりびとの手記』は川端康成と三島由紀夫を題材に、興味深い一編だ。牧子さんの評論『文学は現実をどう描いたか』(労働者文学賞14年受賞)やルポ『2016年夏「大逆事件」の周辺を歩く』(同18年佳作)が直球勝負とすると、こちらは変化球でコーナーぎりぎりを衝いてきたか。 『乞食大将』について書いた酔流亭の過去記事も貼り付けておこう。 わが本棚にある大佛作品は、この他には『パリ燃ゆ』の朝日選書全4冊のうち最初の1冊のみと、『天皇の世紀』は朝日文庫で17冊全てだ。あの大長編(『天皇の世紀』)は河合継之助が死ぬところで著者も死んで中断するのだが、大佛がもっと長く生きたら、どこまで書きたかったろうか。自由民権運動のあたりまでは視野に入っていたはずと、文庫版解説を書いた中野好夫は推測している。そうだろう。くれぐれも惜しいことであった。 ※同人誌『トルソー』の問い合わせ先は guntonokai@gmail.com
by suiryutei
| 2023-05-17 08:16
| 文学・書評
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Comments(2)
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土田さん、土曜日の講座ではどうも。お元気そうで何よりでした。その後は、楽しい会があったようですね。
さて、トルソー7号の紹介ありがとうございました。 土田さんの小説評を読んで、私もようやく変化球を覚えたか(!?)とうれしくなりました。 土田さんにはぜひ大佛と司馬の歴史小説を直球勝負で論じてほしいなと思いました。きっと面白いもになりますよ。
2
牧子さん、コメントありがとうございます。
13日は、私はあのあと約束が入っていなかったら牧子さんと色々お話したいところでした。いつかよろしくおねがいします。 司馬遼太郎は、『坂の上の雲』が一番の代表作みたいに思われていることで実像が捉え損なわれているように思います。ことに左派の間で。彼は描く時代が古いほど筆が冴え、近代に近づいてくるとどうも、という気がします。
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