新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2025年 05月 2025年 04月 2025年 03月 2025年 02月 2025年 01月 2024年 12月 2024年 11月 2024年 10月 2024年 09月 2024年 08月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
NHKBSプレミアムで時々放送される『吞み鉄本線・日本旅』というTV番組のことは前に書いたことがある。俳優の六角精児がローカル線に乗ってあちこちの造り酒屋を訪ねる。そこで試飲させてもらうのみならず、電車の中でも缶ビールやワンカップを手放さない。ミュージシャンでもあるので、♪尿酸値が上がって~♪どうしたのこうのといった、酒呑みでなければ思いつかないだろう変てこな歌詞の歌(もちろん六角の作詞作曲)が流れる。ナレーターを務める女優さん壇 蜜のかったるいようなしゃべり方が番組の雰囲気には合っている。 昨日夕方の放送では六角精児は只見線に乗る。福島県の会津地方(一部新潟県も)を走るローカル線である。 彼が最初に立ち寄った造り酒屋は、あの〔飛露喜〕を醸す廣木酒造であった。 いま<あの〔飛露喜〕>なぞといわくありげな書き方をしたのは、〔飛露喜〕は今や大変な人気銘柄だからである。 〔飛露喜〕が一部の居酒屋や蕎麦屋に置かれて評判を呼ぶようになって、まだ20年たたないと思う。その出回りだした頃、〔飛露喜〕が<ひろき>と読むので、自分の名前(宏樹)の読みと同じなのに親近感を持った。そして口にすると、実際うまい酒である。淡麗系の逆を行って、味に膨らみがある。 廣木酒造は、元々は〔泉川〕という銘柄を醸していたというのを、昨日の放送で知った。〔泉川〕は今も地元で売れているようだ。〔飛露喜〕があまりに人気が出てなかなか手に入らなくなった今、この〔泉川〕を一度飲んでみたいものだ。 さて只見線は会津若松駅から発すれば終点は新潟県に入って、魚沼市の小出駅だ。一帯は豪雪地帯。本数が少なく、昼間一本をやり過ごすと次の電車まで5時間くらい待つ。そんな只見線が廃線にならないのは、並行して走る国道252号線が冬の間は積雪のため通行禁止になるからだという。雪に埋もれる冬のあいだ、只見線が唯一の足であり、住民にとっての命綱なのだろう。 本多勝一・朝日新聞記者(当時)のルポ『田中角栄を圧勝させた側の心理と論理』(1977年)をふと思い出した。 ロッキード事件で有罪となった<犯罪者>を、彼の選挙区の人々が判決後も強く支持して大量得票させたのは何故かを明かそうとした労作である。昨夕のTV放送で六角精児が回った只見線沿線は、角栄の選挙区だった旧新潟三区とはかさならないけれども、そう遠くはない。自然および社会状況は似ているだろう。過疎、豪雪、嫁不足、出稼ぎ、そして自殺率の高さが地域の特徴であった。角栄という中央とのパイプは、地域にとって命綱であったろう。 あのルポが書かれた頃から状況は変わったろうか。変わったとしたら、より厳しいほうへ変わったのではなかろうか。 上の地図は、『本多勝一ルポ短編集』(朝日新聞社、1981年)に載っていたのを拝借した(204ページ)。旧全逓労組で分会青年部の教宣(つまりビラ書き)を担当するようになった頃、本多さんのこの本を文章を書く手本にしたのを思い出す。酔流亭の世代で、そういう労働組合運動体験者は少なくないと思う。
by suiryutei
| 2023-07-30 09:10
| 酒・蕎麦・食関係
|
Comments(4)
会津坂下は社会人振出の地です。
数年まえ何十年ぶりかで広木酒造を覗きましたが、売り切れの張り紙がありました。 わたしが勤務していた頃は、あまり評価されていなかったような気がします。 栄川の二級酒がいちばんうまいことになっていました(私の周囲では)。
1
佐平次さん、コメントありがとうございます。昨日のTV番組でも蔵元の店頭に飛露喜は売り切れと貼り紙されていました。たしかずっと前に髭彦さんのブログ(懐かしい!)に会津に行って飛露喜を呑んだという記述があったように記憶します。10数年前かなあ。栄川、私も好きです。会津の酒は全般にレベル高いですよね。
録画しておいたのをさっき見終わりました。死ぬまでになんとかいちど行ってみたいと思いました。
佐平次さん、おはようございます。
私も一度は只見線に乗って、いくつもある橋を渡りたいです。もちろんワンカップ持って。
|
ファン申請 |
||