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今日の東京新聞一面下段コラム【筆洗】(朝日で言えば〔天声人語〕にあたるコラム)は、映画『ゴッドファーザー』のことから書き出している。例のロシア民間軍事会社ワグネルを率いたブリゴジン氏死亡のニュースに、裏切りを絶対に許さないマフィア組織の非情を連想しているわけだが、【筆洗】執筆者も先週のNHKBS『ゴッドファーザー』三作連続放映を視ていたのだろう。 このブログでも、映画『ゴッドファーザー』に関わる話題をもう少し引きずります。 一作目が終わるとき、エンドロールにスターリング・ヘイドン(Sterling Hayden)という名前もあった。西部劇『大砂塵』(1954年)で主演の一人として(共演は女優ジョーン・クロフォード)旅のギター弾きジョニーに扮した俳優である。 西部劇であるのに腰にガンベルトは巻かず、馬上にギターを背負って登場する。映画冒頭のその場面はじつに絵になっていた。小林旭主演の邦画『ギターを持った渡り鳥』(1959年)なんて、おそらく『大砂塵』におけるスターリング・ヘイドンを模倣したに違いない。 そのヘイドンが『大砂塵』から18年後、『ゴッドファーザー』でどんな役で出ていたのか、とっさにはわからなかった。 こういうときウィキペディアは便利だ。調べると『ゴッドファーザー』第一作目にマクラスキーというニューヨーク市警の警部が出てくる。ニューヨーク・マフィアのうちコルレオーネ家とは対立するファミリーとつるんでおり、コルレオーネ家のゴッドファーザーであるヴィトー(マーロン・ブランド演)が路上でピストルで撃たれ危うく殺害されかけたのにも関わっていた。 その悪徳警官に扮していたのがスターリング・ヘイドンであった。ヴィトーの三男であるマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ演)に報復され、つるんでいたファミリーの幹部もろとも射殺される。それまで家業を嫌っていたマイケルは、これを機にヴィトーを継ぐゴッドファーザーへの道を歩み出すのである。 (右の拳銃を持った人物がアル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネ。まさに撃たれんとする左端の人物がスターリング・ヘイドン扮するマクラスキー) ついでにスターリング・ヘイドンその人のこともウィキペディアで調べてみた。 彼は戦争中は戦略情報局で働いていて、東欧にいた。パルチザンの首魁にして戦後はユーゴスラビアの指導者となったチトーとも接触があり、そのころは共産主義のシンパであったようだ。 ハリウッドでそういう経歴を持っていれば、戦後はマッカーシズム(赤狩り)に巻き込まれることになる。彼は「共産主義者に騙されていた」と述べ、追及を逃れるため協力的密告者として証言台に立った。ウィキペディアでは、そのことが彼の後の人生に暗い影を落としたと書いてある。 実際、『大砂塵』における颯爽ぶりを思うと、ハリウッドを代表するスターになって不思議でないのに、大成したとは言えないようだ。今月7日更新記事で触れた名脇役ウィル・ギアとはまた違った形で赤狩りの時代をくぐった人であるように思える。 雲の白さよ空の青さよ。・・昨日の午後撮影。まだまだ夏ですねぇ。
by suiryutei
| 2023-08-25 08:31
| 映画・TV
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Comments(2)
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今朝の朝日新聞の天声人語も、映画とブリゴジン氏のことでした。
天声人語の方の映画は「仁義なき戦い」です。いささかショッキングであって、まるで映画の中の出来事のようですが、戦争中である現実のことです。 昨日の朝日の記事に、現代ロシア史専門の池田某という学者が、まさにブリゴジン氏の「反乱」の解説が載っていました。昨日の朝刊発行後にブリゴジン氏が亡くなったわけで、タイミングが良かったのか悪かったのか、その「解説」の記述からして「悪い」という評価しかありえないと思います。なぜなら、「解説」では、ブリゴジン氏の「反乱」はプーチン政権の維持を前提とするブリゴジン氏の「要求」であるにすぎないと述べているからです。 「解説」を肯定すれば、ロシアが戦争中に自軍の将兵の「要求」のためなら「反乱」を許していいということになってしまうでしょう。しかし昨日の事件はその現実がありえないことを示しました。 まずは戦争という現実とは何か、そこから考える必要がありそうです。
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墨田のカッパさん、コメントありがとうございます。
天声人語もその話題でしたか。「仁義なき戦い」は「ゴッドファーザー」公開のすぐあと作られた映画と記憶します。ヤクザの幹部がピストルで撃たれる場面なんて「ゴッドファーザー」に影響受けてるなあと当時思ったものです。 <池田某>という学者は数年前ロシア革命について本を書いた人かな? 十月革命まで行かず二月革命で止まっていたらよかったのに、といった評価をしていた人ではなかったでしょうか。
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