金木犀とアイスクリーム

午後になって、近所のスーパーマーケットにアイスクリームを買いに行った。歩いて行ける距離だ。

途中、香ってきた。キンモクセイである。

早い年には9月なかばに香り出す。そこへ台風が襲ってきて、いちど散ったのがその後また咲いて香ることもある。それが今年は10月になっても香ってこず、どうしたかと思っていたところだ。ウクライナやパレスチナやあちこちで人が死んでいて、花の心配をしているどころではないのだけれど。

スーパーでは、アイスクリームを冷やしてある大きな冷蔵庫の前であれこれ選んだ。カップのアイスクリームで一番安いのは98円。このあいだまでその値段だったけれど今は108円に値が上がったのもある。酔流亭の生活圏の中では、アイスクリームに関してはこのスーパーが底値だ。売る方も苦労しているのだろう。

昼間は、ちょっと歩くと汗ばむほど陽射しがまだ強い。アイスクリームを舐めたくなる。しかし朝晩はもう肌寒い。金木犀が香り出すのは、そんな時季だ。