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池田実さんの『郵政労使に問う』を自費出版文化賞の個人誌部門に推した選考委員は成田龍一さん(歴史学者、日本女子大学名誉教授)だという。成田さんによる選考理由が、受賞作品を紹介する年鑑に書かれている。 年鑑の表紙には各部門の受賞作15冊の写真が。上の段の右から二つ目が『郵政労使に問う』の表紙。 成田さんといえば、一昨年亡くなった歴史家・色川大吉さんの一周忌シンポジウムが去年開催されたとき基調講演をされた人として酔流亭には記憶にある。酔流亭はそのシンポジウムを聴きには行けなかったけれど、参加した友人から様子を聞いたし、成田さんの講演はネット記事にもなっている。 色川史学に若い頃から親炙した人らしい内容で共感する。 そして色川大吉といえば自分史という言葉を生み出したことでも知られた。成田さんが池田さんの『郵政労使に問う』を自分史として推奨したのも納得だ。 さて一昨日の池田さん『郵政労使に問う』の出版祝いには、色川大吉さんに身近に学んだHさんや成田龍一さんと高校で同期だったIさんもいた。何やら人をつなぐ見えない糸のようなものに感じ入る。 手前味噌ながら『郵政労使に問う』に対して自分史という言葉を使ったのは、成田さんより酔流亭のほうが先だと思う。雑誌『地域と労働運動』の去年11月号(No.266)寄稿の書評記事である。『郵政労使に問う』を読めば誰もがそう思うことだから、自慢するような話ではないが。 国労ばかりではなく、全体として公労協はそれ以降、ひたすら穏健化することになりました。例えば全逓信労働組合は、なお職場での抵抗力を残していた組合ですが、79年のいわゆる4.28事件(執行部による職場活動家の切り捨て)は、変質の代表的な指標といえましょう。座視できないこの「よんにっぱ」について、総評の正史はほとんどまともな記録を残していません。 上に引いたのは、2012年刊の熊沢誠さんの名著『労働組合運動とはなにか』(岩波書店)の123~124ページにかけての記述だ。 正史はまともな記録を残すことなく、総評も全逓も消滅した。 まともな記録は、現場で闘った一人一人によって書き継がれていくのだ。『郵政労使に問う』は、そうした貴重な営みのひとつである。 自費出版文化賞の授賞式が開催された11日、夜は『伝送便』の全国編集委員会が郵政共同センターで行なわれた。池田さんは表彰式から会議の場に駆け付けた。
by suiryutei
| 2023-11-14 06:12
| 文学・書評
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