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NHKBSプレミアムに『新日本紀行ふたたび』という番組がある。毎週金曜の正午から39分間の放送である。 むかし、1960年代から80年代にかけて『新日本紀行』という番組があった。酔流亭が時々視ていた頃は、毎週月曜に夜7時台のニュースのあと7時半から8時までの放送。中学のとき地理の先生が「あの番組はためになる」と言っていたのを憶えている。そう言われたからといって毎週欠かさず視るような真面目な生徒では酔流亭はなかったけれど。 いまBSで放送している『・・ふたたび』は、その当時の放送からセレクトして30分間再放送し、そのあと、古い映像に記録されていた町や村が現在はどうなっているかを9分ほど映す。 先週の金曜(18日)再放送されたのは『スガレ追い』と題して1979年に放送されたものであった。スガレとは地蜂(ぢばち)、別名クロスズメバチのことだ。信州の伊那谷(飯田市や駒ケ根市あたり)で取材された。 スガレとはスズメバチの一種だとは、この放送で初めて知った。しかし<スガレ追い>という言葉そのものには馴染みがある。井伏鱒二に『スガレ追ひ』という題の短編があるのは知っていたからである。ただ酔流亭は、その何やら詩的な題名にうっとりするだけで、ちゃんとは読んでこなかった。 放送を視たあと井伏の作品を読む。小説ではなく随筆である。蜂の幼虫は美味い。そこで巣を探り当てるためにスガレ(地蜂)を追う。それがスガレ追いだ。 「・・・蛙の肉を3ミリくらいに小さく刻んで目じるしの真綿をつけ、唐松の枝に仕掛けておくとジバチが来て巣に運んでいく。人間はその目じるしを追って巣の在り場所を確かめておき、夜になって花火または煙硝やセルロイドをくすべて巣を掘ってくる。・・・」 TV番組では蛙の肉ではなくウグイやイカの身を使っていた。同じ伊那谷といっても、その中の町や村によって微妙に違うのだろう。 冨田勲作曲になる『新日本紀行』のテーマ曲は誰もが聴いたことがあると思う。雄大なメロディである。中学からの親友だったHもこの曲が好きで、カセットテープに録音してカーステレオにいつもセットしていた。彼の車で時々ドライヴに連れて行ってもらったのは30年くらい前だから、まだカセットテープの時代である。 Hが肺癌で亡くなったのは2014年の夏が終わる頃。来年で、もう10年になる。 NHKBSは来月、大幅に改編されるそうだ。『新日本紀行ふたたび』は残るのだろうか。
by suiryutei
| 2023-11-19 06:48
| 文学・書評
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