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4時半過ぎに朝刊を取りに外へ出た。空を見渡すと、その時間、東のほうはすこし雲がかかっており、いつもの狼星(シリウス)の瞬きは見られない。しかし、西のほうは雲がなく、真ん丸の月が浮いている。先ほど聴いていたラジオの気象情報によると今朝沈む前の月が満月🌕に一番近いそうである。すると、そろそろではないか。コールドムーンと呼ばれる12月の満月については、3年前の年末の更新記事でも冒頭に触れている。その年は30日がそうであったようだ。 昨日の午後はNHKBSで放映された『秋刀魚の味』を視た。小津安二郎監督(1903-1963)の遺作となった(1962年制作)。 (笠智衆と岩下志麻の父と娘が、このように料理屋で並んで酒を酌む場面は、じつは映画の中にはない。公開前の宣伝用のパネルであろうか。) NHKBSでは12月に入って12日に『東京物語』、19日『お早よう』、そして26日の『秋刀魚の味』と、3週にわたって火曜日に小津作品を放映した。今年が小津の生誕120年かつ歿後60年であるのを記念しての企画だったろう。 そしてこの3週、火曜の前日の月曜には『ローマの休日』(11日)、『トランボ』(18日)、『戦場のメリークリスマス』(25日)と、世評の高い作品が続いた。酔流亭は『戦メリ』は外出していたから録画だけしてまだ視ていないが。 おかげで、『ローマの休日』と『東京物語』がどちらも同じ1953年に作られていたことなんかにも今さらながら気づいた。 さて『秋刀魚の味』は、これがあの巨匠の遺作ではちょいと寂しい、なんて批評を目にした記憶があるけれど、やはり見事な作品であると思う。人の情が濃やかに描かれている。 料理屋やバーで酒を飲む場面が何度も出てくる、笠智衆や中村伸郎、北竜二の箸の上げ下ろしを見て酔流亭などは箸の運び方を教わったような気がする。これはむかし銀座にあった並木座で同作品を観たときの話。彼らは実に端正な飲み方なのである。盃をかさねるペースがかなり速いけれど。 なお銀座並木座は1998年に閉館している。酔流亭が43歳のときだ。同館で小津や溝口健二の映画をよく観たのは30代後半ごろだと思う。 いま本棚の奥をさがしたら、こんな本が出てきた。1993年刊。 『秋刀魚の味』の中で、笠智衆が演じる平山周吉の家には廊下の奥の棚にサッポロビールの箱が置かれている。あの会社の商標である★が鮮やかだ。これでサッポロビールから一年分のビールが小津家に届けられた、というようなことを上の本で読んだ。 酔流亭が並木座で観たとき、映画の中の笠智衆や中村伸郎は酔流亭よりずっと年上であった。だから料理屋での彼らの挙措から盃の持ち方や箸使いを学んだのである。しかし、思えば、岩下志麻が演じた娘は24歳だから、笠智衆演じる平山周吉は60歳より前だ。今の酔流亭はそれをずっと越してしまった。歳月は無情だなあ。 どうも映画の内容には触れずに余話めいたことばかり書いた。
by suiryutei
| 2023-12-27 06:20
| 映画・TV
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