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5日午後にNHKBSで放映されていた『ウェスタン』という映画を、録画しておいて一昨日と昨日に分けて視た。セルジオ・レオーネ監督、1968年制作のアメリカ映画。 今年に入ってからTV放映ながら視た映画は昨日の更新記事で話題にした『カウボーイ』とこの『ウェスタン』の2本だけで、どちらも西部劇だ。題名からしてそのものズバリですね。元旦にネット公開された『デジタル労働者文学』創刊号に寄稿した文章で西部劇のことに触れたせいで、酔流亭は西部劇映画を視ることに妙に勢いがついてしまったのかしれない。 『ウェスタン』ではヘンリー・フォンダが極悪非道の悪党に扮している。幼い子どもまで「オレの名前を聴かれたから」と撃ち殺してしまう。それまでアメリカの良心のような役を演じてきた(例えば『12人の怒れる男』)あのフォンダが何事かと、公開当時アメリカでは不評だったらしい。 酔流亭はそのこと(フォンダが悪役を演じたこと)より、演出のテンポが遅くて、妙に思わせぶりなのが不満であった。2時間50分の上映時間は長すぎるよ。家でTV受信機を通して視るぶんには「上映」とは言わないかもしれないが。 しかし、視ながら、ふと気づいて面白いと思ったのは、フォンダ演じる悪党の名前がフランクということだ。 ジェシー・ジェイムスといえば合州国の西部開拓期に実在した伝説的無法者。その兄の名はフランク・ジェイムスであった。初めは鉄道会社が線路敷設のため農民から強引に土地を奪いとることへの義憤からアウトローになった弟が、列車強盗をくり返すにつれ乱暴になっていったのに対して、兄のフランクは冷静沈着で銃も滅多に抜かない。弟ジェシーが手下に裏切られて殺された後は、裏切りを使嗾したピンカートン探偵社の探偵も懲らしめる。 この物語は戦前、『地獄への道』(1939年、ヘンリー・キング監督)、『地獄への逆襲』(1940年、フリッツ・ラング監督)という2本の映画になっている。この連作でフランク・ジェイムズを演じたのが若き日のヘンリー・フォンダであった(ジェシー役はタイロン・パワー)。 そういえば『ウェスタン』でも本当にあくどいのは西部に鉄道敷設を進める鉄道会社の親玉だ。自分は手を汚さずにガンマンたちに手荒なことをやらせ、土地を捨て値で巻き上げていく。老ヘンリー・フォンダにやはりフランクという名前の、しかし悪党の役をふりあてたのは、戦前の2本の映画を本歌にした本歌取りということになるのかもしれない。もちろんイタリア人映画監督であるセルジオ・レオーネが和歌の作法に通じていたとは思えないから、結果としてそうなったということだが。 なお上述ピンカートン探偵社は、先住民虐殺に手を染めたり、20世紀に入ると資本家の手先になって労働者のストライキにスパイを潜り込ませたり暴力的襲撃を行なった探偵社である。デルマー・デービス監督の佳作『決断の3時10分』(1957年)をリメイクした『3時10分、決断のとき』(2007年、ジェームズ・マンゴールド監督)ではヘンリー・フォンダの息子ピーター・フォンダがピンカートン探偵社から派遣された探偵を演じ、同探偵社のアコギさを垣間見せる好演。 ついでに書き加えれば、ヘンリー・フォンダの娘ジェーン・フォンダはベトナム戦争当時ハリウッドのトップ女優でありながら、アメリカのベトナム侵略に反対してベトナム解放戦線を支持、戦争終盤の1972年にはベトナム民主共和国(当時、北ベトナムと呼ばれていた)も訪れた。そのころ高校生だった酔流亭は彼女の行動に感銘を受けたものだ。 (1965年ごろの写真)
by suiryutei
| 2024-01-15 09:13
| 映画・TV
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